石川県の馳浩知事が17日、東京都内の会合で講演し、13年に開催が決定した東京五輪の招致活動で、開催都市決定の投票権を持つ国際オリンピック委員会（IOC）委員に対し、内閣官房報償費（機密費）を用いて贈答品を渡したと発言した。馳氏は同日夜「誤解を与えかねない不適切な発言であり、全面的に撤回する」とのコメントを出した。 公表されていない機密費の使途に言及するのは異例。贈り物の授受が事実ならIOCの倫理規定に触れる可能性もある。 自民党で東京五輪の招致推進本部長だった馳氏は、当時の安倍晋三首相から「必ず勝ち取れ」「金はいくらでも出す。官房機密費もあるから」と告げられたと述べた。当時100人余りのIOC委員に対し、それぞれの選手時代などの写真をまとめた1冊20万円のアルバムを全員分、作成したと説明。「それを持って世界中を歩き回った」と話し、棒高跳びで活躍したセルゲイ・ブブカ氏らに渡したとした。 会合

11月14日、宝塚歌劇団が、9月に急死した劇団員のAさん（享年25）についての調査報告書を公開し会見を行った。取り沙汰されていた劇団内のパワハラやいじめはなかったとし、過重労働が心的負担になり死去の原因となった可能性があると発表した。 【写真あり】女性団員が急死した問題で、記者会見する宝塚歌劇団の木場健之前理事長 発端は、今年2月の『週刊文春』による、Aさんが上級生からヘアアイロンを故意に額に押し付けられたという報道。このときから劇団は、一貫していじめの事実を否定している。 Aさんが9月30日に自宅マンションから転落死したあとも、劇団は哀悼の意を示すのみで、公演の開催の有無についてのアナウンスを繰り返すばかり。Aさんが亡くなってから一週間経過した10月7日に、ようやく同劇団は、記者の質問に答える形で会見を開き、第三者チームによる調査を開始することを発表した。 「調査チーム立ち上げの発表も、

都市部を中心に1億円を超える高額物件ばかりが売れるなど、マンション業界に異変が起こっている。これは景気が良いことが原因ではなく、継続的な物価の上昇、つまりインフレによる弊害のひとつといえる。なぜ異様なまでにマンション価格は高騰するのだろうか。その背景を知ると経済の本質が見えてくる。 昨年と比較して一気に5000万円の上昇 不動産経済研究所の調査によると、2023年上半期（1～6月）における東京23区の新築マンション平均販売価格は1億2962万円となり、前年同期を何と6割も上回った。上半期の数字としては調査を開始した1973年以来、始めて1億円を突破したという。 それにしても、約8000万円だった前年同期と比較して一気に5000万円近く上がるというのは尋常ではない。昨年と一昨年の比較では、わずかな上昇だったことを考えると、ここ1年の経済環境の変化がいかに激しいのかが分かる。 首都圏全体で見た