「ウマ娘」では孤高のクールビューティー。男性の前で極度に緊張してしまう姿がかわいらしくもあるメジロドーベルは、1990年代を代表する名牝です。父の無念を晴らす血のドラマを見せてくれただけではなく、その圧倒的な脚力で、偉大なる先輩とともに牡馬撃破の夢も抱かせてくれた女王を「東スポ」で振り返りましょう。(文化部資料室・山崎正義) 内国産の星 メジロドーベルのデビューは1996年7月、夏の新潟の芝1000メートル。当時はまだ直線1000メートルのコースがありませんでしたから、普通にカーブを回るレースです。印はこんな具合。 何とも微妙な評価の4番人気。で、この新馬戦を2着に3馬身差をつけて快勝し、記者や関係者の評価も上々の中、新潟3歳ステークス(当時は2歳を3歳と呼んでいました)に向かったときの印もやっぱり微妙な感じでした。 理由は血統にあります。ドーベルの父はメジロライアン。GⅠで善戦を繰り返し