6月29日の定時株主総会で、パナソニックの津賀一宏社長は就任6年目に突入した。2016年度は先行投資がかさみ営業減益に沈んだが、今年度は創業100周年を迎える記念イヤー(1918年3月創業)。増益回帰は至上命令だ。 反転攻勢に向けて、津賀社長は役員を大幅に刷新した。その中で最も注目を集めたのは、日本マイクロソフト前会長の樋口泰行氏を代表取締役専務に抜擢したことだ。 樋口氏は1980年にパナソニックに入社し、溶接機事業などに12年間在籍した。その後、MBA留学をきっかけに転職を決意。ボストンコンサルティンググループやアップルコンピュータ(現アップル)を渡り歩き、日本ヒューレットパッカード、ダイエー、日本マイクロソフトで社長を務めた。 「生え抜きでは変革できない」