ブックマーク / www.newsweekjapan.jp (447)

  • ISISのグローバル・テロ作戦が始まる

    <中央アジア出身の戦闘員がトルコでテロを遂行したのは、非アラブ系外国人テロリストが欧米諸国を攻撃する予兆なのか>(写真は先月のテロで死亡した男性の葬儀) 6月28日午後10時前、3人の男がタクシーでイスタンブールのアタチュルク国際空港に到着した。男たちは銃を乱射して警備員を振り切り、空港ロビーで自爆。44人が死亡した。 犯行の経緯はパリやブリュッセルのテロ事件と似ている。問題は自爆した3人の国籍で、ロシア、ウズベキスタン、キルギスだった。 テロ組織ISIS(自称イスラム国、別名ISIL)やアルカイダ系過激派組織アルヌスラ戦線に中央アジア出身者がいるのは、シリアやイラクの戦場では珍しくないと、ランド研究所研究員のセス・ジョーンズは言う。「ただし、中央アジア出身の戦闘員がトルコでテロを実行したことは異例だ」 この事実は、トルコの安全保障に新たな難題を突き付ける。トルコでは、ウズベキスタンなど旧

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    otakky 2016/07/11
  • 南シナ海めぐる仲裁裁判を控え、中国のプロパガンダ攻勢が過熱

    7月3日、南シナ海の領有権をめぐりフィリピンが中国を訴えた国際的な仲裁裁判の判断が迫るなか、日や米国、東南アジアの当局者が神経を尖らせている一方で、中国高官は「気にしていない」と明言する。写真は中国が埋め立て開発を進める南沙諸島のファイアリー・クロス礁。米海軍が2015年5月撮影(2016年 ロイター/U.S.Navy) 南シナ海の領有権をめぐりフィリピンが中国を訴えた国際的な仲裁裁判の判断が迫るなか、日や米国、東南アジアの当局者が神経を尖らせている一方で、中国高官は「気にしていない」と明言する。 南シナ海での領有権を主張する中国と、極めて重要な国際貿易ルートでもある同海域における同国の行動に反発したフィリピンの提訴を受け、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は今月12日、裁定を下す。 南シナ海の9割に主権が及ぶと中国は主張しており、フィリピンは国連海洋法条約(UNCLOS)に基づき、異議

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    otakky 2016/07/10
  • 「民主主義ってこれだ!」を香港で叫ぶ――「七一游行」体験記

    <香港返還記念日の7月1日、香港最大の抗議活動「七一游行」が開催された。行政長官批判が主たるスローガンだが、それだけでなく、さまざまな団体がさまざまな主張を掲げてデモ行進をしていた。一緒に4キロの道のりを歩きながら、ふと思った。これこそ民主主義じゃないか?> (写真:デモに参加していた私立大学・珠海学院の女子学生のTシャツには中華民国国歌の一節が記されていた) ともかく楽しい、美しき"香港式民主主義"の現場を取材した。 2016年7月1日午後、香港で「七一游行」(7月1日デモ)が開催された。毎年の香港返還記念日に開催される香港最大の抗議活動だ。民主化や普通選挙の導入、生活改善などテーマは毎年異なるが、今年は「決戦689、一致団結、香港を守れ」がスローガンとなった。 「689」とは梁振英(りょう・しんえい、CY Leung)香港特区行政長官を指す隠語。香港市民の一般投票で選ばれたのではなく、

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    otakky 2016/07/09
  • 【写真特集】アメリカ国境に広がる過酷で非情な世界

    壁(2015年) アメリカ・メキシコ国境に次々と築かれる壁は、不法移民の防止にはあまり役立っていない(米アリゾナ州ノガレス東部) アメリカとメキシコとの国境に壁を造れ。費用はメキシコに負担させろ――。米大統領選の共和党候補者指名レースで首位を走るドナルド・トランプの暴言で、国境と不法移民の問題が今また注目を集めている。 カリフォルニア生まれの写真家リチャード・ミズラックは04年から、3141キロに及ぶメキシコ国境地帯を撮影し続けてきた。時に大判カメラ、時にiPhoneを使い、国境フェンスのある風景や不法移民の持ち物の残骸、周辺の過酷な環境などを写し出し、写真集『ボーダー・カントス』にまとめた。 【参考記事】<写真特集>ドローン大国イスラエルの非情な開発現場 ミズラックはこの写真集でメキシコ出身の作曲家ギレルモ・ガリンドとの一風変わったコラボレーションも試みている。国境付近で手に入れた衣服や

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    otakky 2016/07/09
  • ハリウッドの人種差別は本当だった

    白人による白人のための……? 2年連続白人ばかりのノミネートにマイノリティーの怒りが爆発 EdStock-iStock. アカデミー賞主演男優賞・女優賞、助演男優賞・女優賞にノミネートされた20人は、2年連続で白人ばかりだったことが波紋を巻き起こしている。「#OscarsSoWhite(オスカーはこんなに真っ白)」のハッシュタグが多くのフォロワーを引きつけ、黒人映画監督のスパイク・リーや黒人俳優のウィル・スミスはアカデミー賞授賞式をボイコットすると宣言した。これは当に、彼らが言うとおりの白人優遇・人種差別の表れだろうか。 【参考記事】オバマ時代になってかえって難しくなった人種問題 先週、南カリフォルニア大学(USC)アネンバーグ・コミュニケーション・ジャーナリズム学部が発表した調査報告書で、黒人をはじめとするマイノリティーの怒りが単なる言いがかりではないことが明らかになった。 出演者が白

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    otakky 2016/07/09
  • テロリストの一弾が歴史を変えた――第一次世界大戦史(1)

    <ある点において、2016年夏の英EU離脱騒動は、1914年夏の第一次世界大戦開戦に似ている。1914年6月28日、「サラエボ事件」で暗殺されることになるフランツ・フェルディナント大公夫は、なぜ危険なサラエボにわざわざ赴いていたのか。歴史をひも解くシリーズ第1回> (上図:「我々の犯罪者名簿より」〔ドイツ〕。「暗殺犯」プリンツィプ。作者グルブランソン〔ノルウェー生まれ〕は、当時のドイツを代表する諷刺画家。『ジンプリツィシムス』誌で活躍。同誌はイギリスの『パンチ』と並び称されるドイツの諷刺雑誌。)――『第一次世界大戦史――諷刺画とともに見る指導者たち』より まさか、こんな結果になるとは思っていなかった――。まるで登場する指導者全員が、そう言いたいかのようだ。 よもや負けるとは思わず、EU(欧州連合)離脱の是非を問う国民投票の実施を約束したデービッド・キャメロン英首相。離脱派を率いて勝利しな

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    otakky 2016/07/09
  • ロシアの介入はないと無責任な約束をしたドイツ――第一次世界大戦史(2)

    <ある点において、2016年夏の英EU離脱騒動は、1914年夏の第一次世界大戦開戦に似ている。1914年6月の「サラエボ事件」後、錯綜する思惑の中、ドイツ側にもロシア側にも、後に「白紙小切手を渡した」と言われる行動があった。歴史をひも解くシリーズ第2回> (上図:「不幸なオーストリア!」〔ドイツ〕。フランツ・フェルディナント大公の暗殺を受けてのもの。タイトルは、ハプスブルク家のモットー「幸福なオーストリア」のもじり。たび重なる不幸から、死神が「さて、次はどうする?」と右手で「?」を描いている。不吉な予言とも思える。アメリカ人を父としてドイツに生まれた作者ジョンソンは、当時のドイツを代表する諷刺画家の1人。)――『第一次世界大戦史――諷刺画とともに見る指導者たち』より まさか、こんな結果になるとは思っていなかった――。おそらく後世の歴史家から見れば、2016年夏の英EU(欧州連合)離脱騒動は

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    otakky 2016/07/09
  • 民族消滅に近づくイラクの少数派

    <10年以上も戦争が続くイラクで、ヤジディ教徒などの宗教的・民族的少数派が消滅の危機に瀕している。ISISに殺されたり性暴力の被害に遭うなど実際の人口も減っている。最近イラク政府が奪還した後のファルージャも平和からは程遠い> (ISISの暴力から逃れ、シリア国境に向けて歩くヤジディ教徒) 10年以上も戦争が続くイラクで、宗教的・民族的少数派が「消滅」の危機に瀕している。 2014年6月にISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)がイラク北部の都市モスルを制圧して以来、同国の少数派に属する数千人が、拉致され、重傷を負い、あるいは殺害されている。その中には、ISIS戦闘員にレイプされたり、結婚を強制されたり、性奴隷にされたりした女性と少女も含まれるが、正確な人数は分かっていない。 政府軍の反攻で100万人が追われる これは、4つの人権団体──マイノリティー・ライツ・グループ・インターナショナ

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    otakky 2016/07/06
  • バングラデシュ人質事件の余波、繊維産業へ大打撃か

    7月3日、バングラデシュの首都ダッカで武装勢力が飲店を襲撃し、外国人ら20人が死亡する事件が発生したことで、同国の主要産業である繊維業界の幹部からは欧米の主要顧客が関係の見直しに動くと懸念する声が上がっている。写真はバングラディシュの首都ダッカで2014年1月撮影(2016年 ロイター/Andrew Biraj) バングラデシュの首都ダッカで武装勢力が飲店を襲撃し、外国人ら20人が死亡する事件が発生したことで、同国の主要産業である繊維業界の幹部からは欧米の主要顧客が関係の見直しに動くと懸念する声が上がっている。 繊維産業はバングラデシュの輸出の約8割を占め、雇用者数は約400万人に上る。同国は先進諸国市場向けの衣料品の供給で中国に次ぎ世界第2位。 一方、武装勢力による襲撃事件はこの1年半で大幅に増えており、自由なライフスタイルを謳歌する市民が主な標的となっている。 アナンタ・ガーメンツ

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    otakky 2016/07/06
  • 連日の大規模テロ、ISISの戦略に変化

    <トルコ、バングラデシュ、イラク、サウジアラビアと、この一週間悲惨なテロが相次いだ。米政府はシリアやイラクでの戦闘でISISの支配地域は減っているというが、一方でがん細胞を世界中に広げただけではないのか> 7月4日、サウジアラビアの3都市が自爆テロに襲われた。聖地メディナでは、イスラム教で最も神聖な場所のひとつである「預言者のモスク」の近くで自爆テロがあり、少なくとも4人が死亡、1人が負傷した。前後して、西部のジッダと東部のカティフも襲われた。 サウジアラビアだけではない。この1週間は世界各地でテロが相次いだ。ISIS(自称「イスラム国」、別名ISIL)とそれに感化された者たちの脅威はイラクやシリアに留まらないことを、世界は改めて思い知らされた。 トルコとバングラデシュ、イラクで、3つの大きなテロ事件がわずか一週間の間に起きた。6月28日にはイスタンブールで、自爆テロ犯がアタチュルク国際空

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    otakky 2016/07/06
  • 本当にもう大丈夫? 改正されても謎が残る「風俗営業法」

    <相次いだクラブ摘発からダンス業界による署名活動が行われ、ついに先月、改正風営法が施行された。これでオールナイトのクラブ営業もOK。しかし、「遊興」「接待」というあいまいな言葉が残っており、たとえばスポーツバーが罪に問われる可能性もゼロではない> 客にダンスを踊らせる商売が、犯罪に問われた 2012年4月、大阪・梅田の「NOON」というクラブが、風俗営業法(風営法)違反の容疑で摘発された。代表ら8人が逮捕・勾留されたのである。なぜ捕まったのか。客にダンスをさせていたからだ。 男女が混在する場所で一緒に踊る行為は「善良の風俗と正常な風俗環境の保持」(風俗営業法1条)に反するいかがわしいものであり、社交ダンスホールやクラブなど、客に踊らせる場を提供する商売は「風俗営業」とされていたのだ。これは戦前や昭和の話ではない。 【参考記事】震災1週間で営業再開、東北の風俗嬢たちの物語 「NOON」の経営

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    otakky 2016/07/06
  • 毛沢東は日本軍と共謀していた――中共スパイ相関図

    中国歴史問題で対日批判を強めているが、日中戦争時、建国の父・毛沢東は日軍と共謀していた。中国共産党政権に歴史カードを掲げる資格はない。中共スパイ相関図により日中戦争時の中共側の真相を明らかにする。 まず、スパイ相関図「中共スパイと日軍の共謀」(『毛沢東 日軍と共謀した男』より抜粋。遠藤誉作成)をご覧いただきたい。 左側には毛沢東の密令により動いた中共スパイの代表的な人名と命令系統が書いてあり、右側には中共スパイが接触した日側組織や個人名が書いてある。接触した目的は、蒋介石率いる重慶「国民政府」の軍事情報を日側に高値で売ったり、日軍に和議を申し込むためだ。これに基づいて、エッセンスだけをご紹介する。 毛沢東と日外務省出先機関との共謀 1939年、毛沢東は潘漢年(はんかんねん)という中共スパイを上海にある外務省の出先機関「岩井公館」に潜り込ませ、岩井英一(当時、上海副領事)と懇

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    otakky 2016/07/05
  • 日本軍と共謀した毛沢東を、中国人はどう受け止めたか?

    6月17日、拙著『毛沢東 日軍と共謀した男』の中文版がニューヨークで出版され、VOA中文テレビの取材を受けた。視聴者のコメントと報道ページに載ったアンケートから、華人華僑の心情と日人の反応との違いを考察する。 中文版の出版 昨年11月13日、新潮新書から『毛沢東 日軍と共謀した男』を出版したところ、昨年末、イギリスの公共放送BBC(British Broadcasting Corporation)中文網の取材を受けて世界に発信された。 すると1時間もせずに世界各地の中文出版社から翻訳出版のオファーが殺到した。最も早くオファーを受けたのが、ニューヨークにあるMirror Media Group(明鏡出版)という出版社だったので、そこに決めて中国語の翻訳を開始した。 新潮新書では文字数の制限と、流通の関係上、時間的制限もあったので省略した部分が多く、中文版の時に大量に書き込み、新しく発見

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    otakky 2016/07/05
  • 中共建党記念・習演説にVOAがぶつける――「日本軍と共謀した毛沢東」特集番組

    7月1日、人民大会堂で開催された中国共産党建党95周年記念大会 Kim Kyung-Hoon-REUTERS 7月1日、習総書記は中共建党95周年のスピーチで「中共が日軍を打ち負かした」としたが、同日アメリカのVOA(ボイス・オブ・アメリカ)中文テレビは「日中戦争中、日軍と共謀していた毛沢東」を特集し、中国大陸のネットユーザーに呼びかけた。 中共建党記念日にぶつけたVOA中文テレビ特集番組 中国には8800万人の党員がおり、440万個以上の党組織がある。それは440万人以上の党組織の長である党書記がいることを意味する。改革開放以来、特に江沢民政権以来、党書記の周りには底なしの腐敗が生まれてきたので、その腐敗を撲滅しなければ中国共産党の統治は終わりを告げるのは明らかだ。 事実、今年7月1日、北京の人民大会堂で開催された建党95周年記念大会においても、習近平総書記は「党にとっての最大の脅威

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    otakky 2016/07/05
  • 米軍は5年前、女性兵だけの特殊部隊をアフガンに投入していた

    <2011年、法律をかいくぐってまで、アフガニスタンの前線に派遣されていた女性だけの米軍特殊部隊があった。『アシュリーの戦争』が女性兵の視点から描く、知られざる物語。彼女たちの苦労、戦場での日常、そして特殊作戦の成功と失敗とは?> (写真はアフガニスタンの子供と交流する女性兵、米海兵隊の配布資料より) 2016年1月。アメリカは遂に米軍内のすべての軍事的職業を女性に解放した。ネイビー・シールズやグリーンベレーで有名な特殊作戦軍も例外ではない。女性兵は、男性兵と同じ訓練を受けることができ、選考試験を突破できれば、地上戦の直接戦闘にも加われることになったのだ。しかし、この動きは、やっとルールが現実に追いついたと言ったほうがいい。 さかのぼって2011年8月。最精鋭の陸軍女性兵だけを集めた特殊部隊が初めてアフガニスタンの土を踏んだ。彼女たちはCST(=文化支援部隊)という特殊作戦プログラムのメン

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    otakky 2016/07/05
  • ISISはなぜトルコを狙うのか

    <トルコでまたもISISによるとみられるテロが起きた。パリやベルギーも狙われたが、トルコは今年だけでも大きなテロが3回目。ここには、西欧とISISの間に横たわる国家の苦悩が凝縮している> トルコでまたもや大規模なテロ攻撃が発生した。しかも今回のターゲットは世界に向けての玄関口である国際空港。毎日16万人超の旅行者が利用するイスタンブールのアタチュルク国際空港で28日夜、自動小銃で武装した男たちが自爆テロを決行。これまでに41人の死者と240人近い負傷者が確認されている。 今年3月にベルギーの首都ブリュッセルの空港などで起きた連続テロと手口が似ていることから、トルコ当局はテロ組織ISIS(自称イスラム国、別ISIL)による攻撃とみている。これでトルコではISISによるとみられるテロで200人余りの死者が出たことになる。負傷者や心理的ショックを受けた人たちはその何倍にも上る。 【参考記事】テロ

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    otakky 2016/07/03
  • トランプ陣営はスタッフも資金も足りない

    <選対部長コーリー・ルワンドウスキを解任したトランプ陣営だが、そもそもまともな「選対部」自体がまだ存在していない。問題の根は資金不足で、選での歴史的大敗の気配も漂い始めた> 米大統領選で共和党の指名が確定したドナルド・トランプが6月末、選対部長のコーリー・ルワンドウスキを解任した。トランプ陣営への大きな打撃と思いたいところだが、気に留めておくべきことが2つある。 1つ目は、トランプが共和党候補の指名獲得を確実にした5月以降、選挙参謀のポール・マナフォートが前面に出るようになり、ルワンドウスキの影が薄くなっていたこと。トランプの側近はFOXニュースに、今はマナフォートが「すべてを取り仕切っている」と語った。 2つ目。ルワンドウスキが去ることが打撃となる可能性に言及すれば、それは同時に、トランプ陣営には確固たる選挙運動の体制があると示唆することになる。それは違う。トランプ陣営に、そん

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    otakky 2016/07/03
  • 一隻の米イージス艦の出現で進退極まった中国

    中国の対処は? 今週南シナ海で哨戒活動を実施した米海軍の駆逐艦「ラッセン」 CPO John Hageman-US Navy-REUTERS 2015年10月27日、米海軍のイージス駆逐艦「ラッセン」が、中国が建設した人工島から12海里以内の海域を航行した。このオペレーションは、「航行の自由」作戦と名付けられ、中国の南シナ海に対する権利の主張を根から否定するものである。また、米国との軍事衝突を避けたい中国を追いつめる、軍事衝突も辞さない米国の決意を示すものでもある。 米海軍艦艇が進入したのは、南シナ海に存在する南沙諸島(スプラトリー諸島)のスビ礁だ。スビ礁は、かつてベトナムが実効支配していた暗礁であるが、1988年に生起した海戦の末、現在に至るまで、中国が実効支配している。 中国は、この暗礁を埋め立て、人工島を建設したのだ。国連海洋法の規定によれば、高潮時にその一部が海面上に出ていなけれ

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    otakky 2016/06/30
  • 「世界最大の書店」がなくなる日

    <「世界最大の書店」とうたわれた米国のBarnes & Nobleが消滅したらどうなるか、が語られ始めた。この企業が消滅すれば、影響は出版社、著者のみならず、アメリカ文化全体にも及ぶとも言われる> 「世界最大の書店」と自他ともに許していた米国のBarnes & Noble (B&N)が、あまり話題にも上らなくなって久しい。負債は嵩み、株は大きく値下がり、有望事業を売却し、店舗ではを減らしてゲームや玩具で埋める、とあっては、もはやデジタルどころではなく、生存の問題だ。そしてB&Nが消滅したらどうなるかが語られ始めた。 B&Nの抜けた跡には空洞が広がる かつて、出版の世界には不釣り合いな大規模書店として、出版社に対する絶大な交渉力を発揮して統合を促し、独立系書店を廃業に追いやった(と言われた)この企業が消滅すれば、その影響は出版社、著者は言うに及ばず、アメリカ文化全体にも及ぶだろう、とNew

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    otakky 2016/06/29
  • 史上最悪フロリダ銃乱射事件に使われた人気ライフル

    <フロリダのゲイ向けナイトクラブで49人を撃ち殺すのに使われた銃は、銃業界が10年ほど前に「一般向け」に開発してドル箱に育てた攻撃用ライフルだった> 写真は全米ライフル協会(NRA)の展示会 2016年6月12日にフロリダ州オーランドで起きた銃乱射事件で使用された攻撃用ライフルは、ニューハンプシャー州に社を置く銃器メーカー、シグ・ザウエルによって製造されたものだ。 シグ・ザウエルは2004年、倒産の危機に瀕していた。質の高いピストルで有名な同社だったが、当時の売上は横ばいだった。「倒産寸前で、いまにも崩壊しそうな企業だった」と同社のロン・コーエンCEOは「マネージメント・トゥデイ」誌に2010年に掲載された記事のなかで回想している。 その後、コーエンCEOが下したある決断によってシグ・ザウエルは倒産を免れ、アメリカ第4位の銃器メーカーへと変貌を遂げた。コーエンは、一般市民向けの攻撃用ライ

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    otakky 2016/06/28