米ノースカロライナ州ケナンズビルの選挙集会で演説するドナルド・トランプ氏(2016年9月20日撮影)。(c)AFP/MANDEL NGAN〔 AFPBB News 〕 米国大統領候補のドナルド・トランプ氏がロシアのウラジーミル・プーチン大統領を称賛していることは、意外でも何でもない。両者とも権威主義的な傾向があり、多国間の約束を軽視し、生々しい力の政治を志向するところも共通している。特に重要なのは、政治の理念よりも損得を重視する点だ。取引は国際的なルールや共通の価値観に縛られず、狭い意味での国益によって形作られる。 プーチン氏は、旧ソビエト連邦の崩壊という屈辱を晴らしたいと思っている。片やトランプ氏は「米国を再び偉大に国にする」と公約している。プーチン氏とバラク・オバマ米大統領との個人的な関係が良好でないのは、超大国の均衡という幻想に酔いしれることをオバマ氏が厳しい言葉で拒んでいるからだ。