私が北京にいた5月8日に久々の大規模デモが起きた。といってもそのデモのことを知ったのは翌日の5月9日になってからで、友人宅に掃除に来ていたアイさん(出稼ぎ家政婦)が、すごかったのよ!と、興奮気味に話しているのを聞いただけである。 原因は3日未明に、22歳の安徽省籍の「打工妹」(出稼ぎ娘)、袁利亜さんが北京市豊台区木須園の京温商城ビルから落下して死亡した状態で発見された事件。地元警察はろくに調べもしないで自殺と断定し、遺族が現場の監視カメラを公開するように要求しても拒絶した。母親は6日から娘の自殺した場所に立て札をたてかけ、「娘の死の真相追及を求む」と道行く人に訴えた。この母親に同情した人たちが集まり8日午前10時ごろには、6000人規模の抗議デモに発展したのだった。 地方都市で時々起こる暴動騒ぎよりはずいぶん大人しいものの、とにかく警察側の緊張感が尋常じゃなかった。豊台区に通じる高速道路に
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