在職中に知人の新聞記者ら3人と賭けマージャンをしたとして、今年3月に東京簡裁から賭博罪で罰金20万円の略式命令を受けた黒川弘務・元東京高検検事長(64)が、東京地検特捜部の捜査に対し「違法な行為であることは当時も分かっていたが、軽い気持ちで賭けマージャンをした」と供述していたことが、本紙の請求で開示された刑事裁判の確定記録で分かった。(小沢慧一) 黒川元検事長を巡る問題 政府は2020年1月に黒川氏の定年を半年間延長する閣議決定をし、検事総長就任を可能にしたが、前例がなく「違法な人事だ」との批判が国会で噴出。検察官の定年を延長できるようにする検察庁法改正案にも後付けとの反発が広がり、成立が見送られた。その直後、週刊文春が賭けマージャン疑惑を報道し、市民団体などが黒川氏を刑事告発。東京地検は一度は不起訴にしたが、検察審査会の「起訴相当」議決を受けて今年3月、黒川氏を略式起訴。東京簡裁が罰金2