・知の広場――図書館と自由 司書歴30年、イタリアの有名公共図書館のリノベーションにかかわってきた著者が、21世紀の図書館のあり方について語る。インターネット時代の、高齢化の時代の図書館のあるべき姿は「屋根のある広場」。世界の図書館の意欲的な変革の事例を次々に取り上げて、旧態依然とした図書館業界に未来像を示す。成功している図書館の事例写真集が冒頭にあってイメージが湧く。素晴らしい本だった。 「私たちは、対話の場、知り合う場、情報の場をもう一度創ることができると思いますし、またそうした場を必要としています。それが、広場でありながら図書館でもある。つまり、屋根のある広場───本や映画を借りるのと同じように、友達に会いに行くということが大切に思われる場───なのです。」 インターネットにつながったパソコンがあれば多くの情報収集が自宅でできる先進国において、図書館の役割は大きな変化を求められている