リアル魔導書をめくりながら戦う対戦型ボードゲーム グリモリア 完全日本語版 Text by 朱鷺田祐介 「ラブレター」でドイツゲーム大賞4位入賞を果たし,2014年で最も注目を浴びたボードゲームデザイナーとなったカナイセイジ氏については,4Gamerでも何度か記事にしているが(関連記事),海外で注目を浴びているのはカナイ氏だけではない。ワンドローで数多くのゲームデザインを担当してきた俊英,木皿儀隼一氏もまた,本場ドイツで高い評価を獲得した日本人デザイナーの一人である。今回はそんな氏の作品から,2012年のドイツゲーム大賞で「金の羽根賞」を,また同年のGraf Ludoでベストファミリーゲーム賞を受賞したタイトル「グリモリア」を紹介しよう。 アークライトから2014年1月に発売された「グリモリア 完全日本語版」(以下,グリモリア)は,ファンタジー世界を舞台とした対戦型ボードゲームだ(関連記事