リーマンショック以来の危機!? アメリカの商業用不動産の不振が昨年から騒がれています。モルガン・スタンレーのストラテジストは「現在の商業用不動産不況は、ファイナンシャルクライシス(リーマンショック)時より悪く危険な状態である」と警鐘を鳴らし、話題になりました。この商業用不動産不振の原因は、コロナ渦を経て、オフィスの稼働率が下がり、空室率が急上昇したこです。それによって、現在の高金利政策による債務の返還が滞る可能性につながり、商業用不動産をメインに融資している地銀が危機に見舞われるのではないかとの懸念が広がっています。米国では在宅勤務がかなり浸透しています。一例としてマンハッタンでは、一部でオフィス回帰が進んで、フルリモートで働く人の割合は2022年4月の28%から2023年9月の6%まで減少しました。しかし、フル出社した人は8%から12%に増加したに過ぎず、コロナ禍前の働き方に戻っているわ