あなたは、日本三大奇橋をご存知だろうか。 大昔からある橋のなかでも、特に構造が変わっている珍しい橋3つを指している。 その容姿は、まさに奇天烈。 どうやって繋がっているのか、バランスをとっているのか、気になって仕方がなくなる存在だ。 また、その趣ある容姿は、渡るだけでなく、一歩引いて眺めてこそ価値を見出せる。 今回は、そんな日本三大奇橋の魅力と共に、その背景にある歴史を紐解いてみよう。 【山梨県大月市】猿橋 昭和7年に名勝指定を受けた『猿橋(さるはし)』。 明確な起源は定かではないが、初期の建築年代は600年頃。 百済の国の志羅呼(しらこ)が、猿が繋がって対岸に渡る姿を見て、構造の着想を得たという伝説がある。 文献では、延宝4年(1676)に橋の架け替えがあり、甲州街道として重宝された。 ちなみに、現在の橋は昭和59年に復元されたそうだ。 構造形式は、肘木けた式。 橋脚がないのが特徴で、両