退屈が好きな人はいないし、人間は【変化がない事がストレスに感じる唯一の動物】と言われるくらい、変化を求める生き物であることは確か。 しかし、わが家の長男の場合は、家族といる時だけそれがズバ抜けて突出した時期があった。特に強く出るのは私【父親】にである。子どもは退屈を嫌がるものだが、彼は何かに追い立てられるようにして常に間を埋めようと必死だった。 父親が近くにいると途端に始まる【何か、何か!】と、目に見えない何かに突き動かされる表情。何かしらのつながりを求めて、彼は話し掛けるきっかけを考え続けていたり、スキがないかをずっと目で追い続ける。