誰の責任? 夕食時、ふと部屋の片隅の水槽に目が行った。この夏、田んぼの畦道で拾った小さなミドリガメである。冬眠の失敗が一番恐いので、秋口から専用ヒーターを仕込み、彼だけ未だ常夏の冬眠知らず。 私『あ、カメの水、換えてやるの忘れてた』 2~3日に一度、主に私が水換えをしていて、時折、タイミングの合った時に長男も水換えをしてくれる。忙しくしていて、つい、プラス1日ほどそのままにしてしまった。とは言え、毎日のエサやりを汚さない様に配慮しているので、それほど汚れているわけでもない。 何となく、忘れていたことに気が付き、つぶやいた瞬間だった。 長男『……あぁっ……』 それまで楽しそうに食事をしていた長男が、小さく呻き表情をにわかに曇らせた。すぐに食事に気を戻してはいるが、先程までとは表情に若干の違いが見える。 私『……なぁ長男。もしかして、今、【悪いことしちゃった】様な気がしてない?』 長男『え……