高市早苗首相の政治スタイルはっきりした特徴がある。「親密さ」をあえて薄め、「広さ」と「公正さ」を優先することだ。目立つのは、個社経営者との面会が少なく、変わりに業界団体との面接が多い。自民党らしい献金的な企業のつながりより、業界を見渡そうする背景には、彼女が意識的に選んできた政治の流儀があるのだろう。 高市首相は、伝統的な「政商密接」や「夜の会食政治」を意図的に避けている。 歴代の首相は、財界トップとの個別会食や深夜の酒席を重ねて人脈を築いてきた。安倍晋三元首相の時代には、経団連幹部やトヨタ自動車の豊田章男会長らと頻繁に会食し、政策の調整を図るのが日常だった。岸田文雄元首相や石破茂前首相も、夜の席で本音を聞き、関係を深めるスタイルを踏襲した。しかし高市首相は違う。「会食が苦手」と公言し、ひとりで食事を取ることを好む傾向が、毎日新聞や金融時報などの複数報道で繰り返し指摘されている。 就任当初

