割り算の「余り」を簡単に計算できる――。 カシオ計算機がこの夏発売した電卓の売りは、ただそれだけだ。店頭予想価格は1700円。高度な機能を備えているわけではない。しかし、会社が予想だにしなかったヒットの様相を見せている。 余り計算電卓が発表されたのは、7月12日。その直後からネット上で大きな反響が起きる。「いったい何に使うの?」。複数のネットメディアが取り上げ、それをキュレーションサイトが掲載。また、ツイッターなどのSNSでも情報が拡散された。カシオ側の想像を超える事態となった。 ネットで拡散、発売後2週間で欠品に 7月21日に発売されると、半月ほどで欠品が発生し出荷を止めた。その後生産を担う中国工場で一時的に生産量を計画の1.5倍まで増やし、10月上旬になってようやく店舗に電卓が行き渡った。 肝心の用途には、どういったものがあるのか。たとえば調剤薬局では、患者に1シート14錠の錠剤が何シ
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