2011年5月26日木曜日 キキ子、おめでとう。 カンヌ国際映画祭にはあまり思い入れがない。カンヌが輝いていたのは60年代のことで、90年代以降は、狭いサークルで賞を回しあうだけの内輪の祭りに堕しているからだ。しかしそれでもテレンス・マリックの『The Tree Of Life』がパルム・ドールを穫ったことは喜ばしい。ノスタルジックな郊外生活が描かれる主人公の少年時代と、成長した彼が生命の進化に想いを馳せるパートの関連性がわけわからん!とのこと。もしかして史上最高のムー映画か? 期待が高まってきた! マリックは20年以上、映画を敢えて撮らずに「映画とは何か」を考え続けた結果、前作『ニューワールド』でネイチャー物とアイドルのイメージビデオの融合に辿りついてしまった男。もはや何が出て来ようと驚かない。 もうひとつ喜ばしいニュースは、ラース・フォン・トリアー『メランコリア』のキルスティン・ダン
冤罪事件として知られる佐賀市農協事件に関与した元主任検事が2011年5月23日、東京都内で開かれたシンポジウムに出演し、検察内部の驚くべき新人教育の実態を生々しく語った。「ヤクザと外国人に人権はないと教えられた」「検事が勝手に自白をしゃべって、それを被疑者に署名させるよう指導された」と過去の経験を暴露したうえで、「このような教育を受ける間にそれが当たり前だとなかば思うようになる」と、ゆがんだ教育の恐ろしさを語った。 古巣を告発する発言をしたのは、元検事の市川寛氏。2000年に発生した佐賀市農協事件に主任検事として関わった際、事情聴取した元組合長に対して「ぶち殺すぞ!この野郎!」と暴言を吐いて自白を強要。元組合長は背任容疑で起訴されたが、自白調書の任意性が否定されて無罪となった。その結果、市川氏は厳重注意処分を受け、検事を辞職することになった。 この日は、明治大学大学院情報コミュニケーション
「十二人の怒れる男」を見た。 本当に、喧嘩腰の十二人の男どもが最初から最後まで怒り続ける。強そうな奴はもちろん声と態度で脅すし、弱そうな奴も精一杯暴力的な態度で対抗仕返すし、爺様は爺様で爺様なりに凶暴だし、しかも部屋が滅茶苦茶狭くておまけに夏で暑くて冷房がなくて全員汗塗れという、実に恐ろしい映画であった(脇汗の表現には感心した)。一人は偏見発言が災いし、極めて無惨に隅っこの反省机に追いやられていた。別な一人の息子は親父の凶暴さに呆れ果てて家出しているくらいである。ヘンリー・フォンダの果てまで何となく凶暴なのだから、どのくらい凶悪な雰囲気に包まれた話か推して知るべし、だ。 なもので、説得合戦も、理屈での説得に身体的・心理的圧迫を加えた圧力合戦と化し、抵抗しながらも説得された奴は一々心が折れたような状態になってしまう。実に恐ろしい。最後まで頑張った奴が泣いちゃうのも、台詞でのドラマとは裏腹に、
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