ブックマーク / rootport.hateblo.jp (8)

  • 人工中絶は少子化の原因か? - デマこい!

    では1948年に優生保護法が施行され、1949年から経済的理由での中絶が合法化されました。その結果、日では合計特殊出生率が激減しました。上記グラフの緑色の線が、中絶件数の増減を示しています。「中絶の合法化は少子化の原因か?」と尋ねられたら、答えは「イエス」です。 しかし、中絶解禁では少子化の原因の1/4しか説明できません。※註1 当たり前ですが、女性は中絶が解禁されたから子供を堕ろしたくなったのではありません。「もともと計画していた子供の数」を中絶によって実現できるようになっただけです。中絶件数の減少からも分かるとおり、現在では中絶よりも避妊が選ばれるようになりました。 生物学には「ティンバーゲンの4つの『なぜ?』」という考え方があります。これは動物学者ニコ・ティンバーゲンが提唱した思考の枠組みです。ひとつの「なぜ?」という疑問には、少なくとも4つの正しい答えがあるのです。 たとえば

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    owngoaler 2019/01/11
  • 少子化の原因を「価値観の変化」とする危険性 - デマこい!

    の合計特殊出生率が途上国水準の4以上から先進国水準の2前後まで落ちたのは第二次世界大戦の直後であり、格的な経済発展が始まる前であり、高度成長よりも前だった……という基的なデータを押さえていないと、少子化の議論はとんちんかんなものになります。 通説では「経済的に豊かになることで生活スタイルが変わった結果、少子化が起きた」と説明されがちです。しかし日や他の多くの途上国で起きた少子化は、この通説とは真逆でした。むしろ、経済発展よりも先に少子化が生じています[1]。この時間差を鑑みれば、少子化は経済発展の結果とは言えません。 私の考えでは、少子化は経済発展の結果ではなく、むしろその原因の1つだと思っています。子育てに割かれる人的リソースが削減された結果、労働者はより多くの時間を生産活動や技能習得に割り振ることができるようになったはずです。高度成長には様々な要因がありますが、少子化もその1

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    owngoaler 2019/01/10
  • なぜこの世界に同性愛者が存在するのか? - デマこい!

    同性愛者の存在は謎である。 動物は繁殖して、うまく子孫を残せた者だけが生き残ってきたのではないか? であれば、子孫を残せない同性愛者は進化の過程で淘汰されたはずだ。 したがって同性愛がヒトの〝自然な〟行動だとは、にわかに信じがたい。理解のない人は、同性愛者を「非生産的」と考えてしまうかもしれない。同性愛は現代社会の病理――親の教育や社会的抑圧――によって生じるものではないか? と。 結論から言えば、同性愛者がこの世界に存在する理由は、現代社会の歪みや家庭環境ではない。同性愛はヒトの不自然な行動でもない。どうやらヒトが進化の過程で身に着けた、ごく自然な行動バリエーションの1つであるらしい。 なぜなら同性愛には、遺伝性があると分かっているからだ。 このことは心理学者トマス・ブーチャードらが行った「双子の研究」に端を発して、繰り返し確かめられてきた[1]。 一卵性双生児は、まったく同じ遺伝子を持

    なぜこの世界に同性愛者が存在するのか? - デマこい!
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    owngoaler 2018/07/30
  • 児童虐待はヒトの本能なのか? - デマこい!

    誤解を恐れずに言えば、児童虐待はヒトの自然な行動の1つだ。虐待の原因は、いわゆる「現代社会の歪み」なるものではないし、加害者の精神病質でもない。だから虐待を犯した親の過去を調べても、さして実りある情報は得られないだろう。問題の立て方が逆なのだ。歴史をふり返れば、「なぜヒトは子供を虐待するのか」ではなく、「なぜ現代ではここまで虐待を減らすことができたのか」を問うべきである。ヒトは放っておけば、ごく自然に児童虐待を犯す。だからそれを止めるためには文明の力が必要なのだ――。 以上の250字にも満たない文章を読んだだけで、心穏やかではいられなくなる人がいるかもしれない。ヒトの心や行動には、進化の過程で身につけた一定の〝傾向〟がある。社会生物学や進化心理学などの学問分野では土台となる考え方だが、どうやら一部の人々はこの発想に激しい怒りと嫌悪を覚えるらしい。 社会生物学の〝開祖〟E.O.ウィルソンがこ

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    owngoaler 2018/06/17
  • 有名な「あの物語」の続き - デマこい!

    ビジネス書などで、しばしば『三人のレンガ職人』という寓話が紹介されます。 ビジネスパーソンなら誰でも知っていて当然の、あまりにも有名な物語です。 ところで、あのお話に続きがあることをご存じでしたか? まずはストーリーをおさらいしましょう。 昔々あるところに、一人の企業経営者がいました。 ある日、彼が散歩していると、レンガ職人と出会いました。 照りつける日差しの下で、職人はため息をつきながらレンガを積んでいました。 企業経営者は言いました。 「こんにちは。あなたは何をしているんですか?」 するとレンガ職人は答えました。 「見ての通り、レンガを積んでいるんだよ」 「大変なお仕事ですね」 「ああ、まったくその通りだよ。手は汚れるし、腰は痛む。文句の一つも言いたくなるよ。どうして私がこんなツマラない仕事をせにゃならんのだ……ってね」 「頑張ってくださいね」とねぎらいの言葉をかけて、企業経営者はその

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    owngoaler 2017/10/05
  • 貧乏になる人の特徴 - デマこい!

    ■貧乏になる人の特徴 私には、わりと幅広い所得階層の友人がいる。有名大学出身の経営者や金融マンから、ワーキングプアのフリーターまで、様々な階層の人と付き合っている。そして、貧乏な人ほど「自分には運がない」とぼやく。 ところが、詳しく話を聞いてみると、貧乏な友人たちは「悪運を引き寄せるような生活習慣」を持っている場合が多い。スーパーナチュラルでスピリチュアルな話をしたいわけではない。彼らは、偶然を合理的に操作できないのだ。 彼らの語る「不幸」の例は、いずれも回避可能なものばかりだ。 たとえば「5万円するクロスバイクを盗まれた」「肝心なときにパソコンが壊れた」「病院に行ったら重たい病気が発覚して治療費がかさんだ」等々。一見すると、たしかに運が悪そうに思える。が、話をよく聞くと、不幸を回避する努力をしていない場合が珍しくない。 「自転車を盗まれたら嫌だな〜って、前から思っていたんだよねw」なんて

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    owngoaler 2017/02/17
  • イギリスのEU離脱とグレート・リセット願望 - デマこい!

    1944年7月、アメリカ・ニューハンプシャー州ブレトン・ウッズに連合国の代表が集まり、第二次大戦後の世界について議論した。米ドルが国際的な基軸通貨に選ばれたのはこの時だ。当時、偉大なる経済学者ジョン・メイナード・ケインズは、米ドルではなく、どこの国にも属さない「バンコール」という基軸通貨を創設すべきだと訴えていた[1]。 国際情勢の影響で円高になるたびに、「もしもバンコールが存在したら?」と想像せずにはいられなくなる。 2016年6月23日に行われた国民投票で、イギリスのEU離脱が決まった[2]。実際にEUから抜けるには今後2年ほど交渉を重ねる必要があると見られるが、金融市場はヒステリックに反応した(※いつものことだ)。一気に円高が進み、日経平均株価は暴落した[3][4]。 日経平均株価には「円高になると下落する」という、わりと簡単なパターンがある。輸出や海外売上への依存度が高い企業が多い

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    owngoaler 2016/06/27
  • ごはんに「ありがとう」と言うと腐らない、だって? - デマこい!

    なぜか科学と道徳は混同されがちだ。 先日、Facebookで「ごはんにありがとうと言う実験」がシェアされてきた。密閉容器2つにごはんを入れて、片方には毎日「ありがとう」と声をかけたそうだ。声をかけなかったごはんはドロドロに腐敗したが、声をかけたごはんはそうならなかった。 「やっぱり感謝の気持ちを伝えることは大切なんですね!」「感動しました!」というコメントとイイネが山ほどついていて、頭を抱えたくなった。まず間違いなく、容器に混入した微生物の違いだろう。無視をした容器には米粒をドロドロに腐敗させる微生物が入っていたのに対して、「ありがとう」と声をかけたほうの容器にはそれが混入していなかったのだ。 ameblo.jp レーウェンフックが微生物の存在に気付いたのは17世紀。パスツールが低温殺菌法を発明するのは1866年だ。人類は紀元前からビールやワインを作っていたのに、腐敗や発酵の仕組みが解明さ

    ごはんに「ありがとう」と言うと腐らない、だって? - デマこい!
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    owngoaler 2016/06/23
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