O2O、オムニチャネルといったデジタルの活用に注目が集まるが、その後の店内施策の不備により、チャンスを逃していることも多い。ここでは、「顧客」の行動をしっかりと観察し、そこを起点としてさまざまな施策を見直す「行動観察」の基本と業務に取り入れるためのポイントを解説していく。 1.HMIの5側面 店頭での観察を実行する際、顧客の「当たり前」の行動から新たな気付きを得るためには、しっかりとした「視点」を設定する必要がある。視点を持つための体系にはさまざまなものがあるが、「行動観察」で取り入れている最も基本的な体系が、京都女子大学システム工学部の山岡俊樹教授が提唱されている「HMI(Human Machine Interface)の5側面」(図1)である。 図1:HMIの5側面 これは、Human Machineと表現される通り、人と機械の接点を観察する際の視点の持ち方なのだが、Machineの部