少年探偵ブルーノ 猫は殺人事件がお好き (ハーパーBOOKS) 作者: サムガッソン,加藤洋子 出版社/メーカー: ハーパーコリンズ・ ジャパン 発売日: 2016/06/16 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 表紙も可愛らしいしね、あらすじ的なものも可愛らしいんですよ。 ＊＊＊ 猫をこよなく愛す、ブルーノ少年11歳。 こう見えて、探偵です。 11歳の少年ブルーノは、いつの日か父のような名探偵になるのが夢。お手製の名刺を配り、事件はないかと日々ご近所に目を光らせているが、最近変わったことと言えば、愛猫ミルドレッドの様子がどこかおかしいことくらい。そんな時、事件は起きた――向かいに住む友達の母親が何者かに殺されたのだ！しかも同じくして愛猫も姿を消し、死体のそばには猫の血染めの足跡が……！？キュートな探偵、登場。 ＊＊＊ あら可愛い、なんて騙されて買っちゃった人。いる？

祝山 (光文社文庫) 作者: 加門七海 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2007/09/06 メディア: 文庫 購入: 3人 クリック: 9回 この商品を含むブログ (18件) を見る 素で「誤植？？」って思ってしまった。 いえ、これが正しいんです。 ウケ狙いでも何かのパロディでもありません。 祝う気マンマンです。 著者の名前を見ただけで、こんなハッピーっぽい山の名前が途端におどろおどろしくなるのは何故かしら。これが加門マジック（違う）。 「山にある廃墟に、肝試しで行った。そしたらその日以降、変なことが起こるようになった」という、何だかありがちな「それみたことか展開」に陥ってしまったとあるグループ。その中にいた一人に相談を持ちかけられた主人公は、渋りながらも調査に乗り出します。 彼らは何をしてしまったのか。何に障ったのか。調べていくうちに、祝山の正体が明らかになってきます。――――

ひとり百物語 怪談実話集 (文庫ダ・ヴィンチ) 作者: 立原透耶 出版社/メーカー: メディアファクトリー 発売日: 2012/06/22 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 百物語。ろうそくを100本灯して、ひとつ怪談が終わるたびに1本ずつ消していって、 最後の1本を消した時にキャ――――ッ！！！ていうやつ。ヒエッ。 百物語っていうのはそういう怖いイメージが先に来ますが、これは全く怖くない怪談。むしろ優しかったり、すこし寂しかったり。 霊感のある作者本人や身近な人から聴いた体験談を、100本にまとめましたという本です。 というか、こんなに怖くない怪談なんてはじめて。 しんみり、すっきり、淡い感じの短編集です。 100話終わっても別にキャーは起こりません。 普通の文庫サイズに100話収まるってんだから、1話の短さは異常(笑) そこそこ数ページいくものもたまにありますが、短いものに

似ていることば 作者: おかべたかし 出版社/メーカー: 東京書籍 発売日: 2014/08/13 メディア: 単行本（ソフトカバー） この商品を含むブログを見る ああ～、たしかにそうですね～、そう言われれば何かふんわりと使い分けてる気はするんですけど～、…… 普段何気なく使っているから、それぞれの意味をちゃんと説明せよと言われるとちょっと考えてしまう。 「卵」と「玉子」。 「糸こんにゃく」と「白滝」。 「サンデー」と「パフェ」。 「絞る」と「搾る」。 「林」と「森」。 こんな感じの「似ていることば」を、写真と解説付きでたっぷり教えてくれる本。なんだか日本人という立場から「こういうのありがとう」って言いたくなる本です。 構成がとてもシンプルで、見やすい分かりやすい。 見開きの右と左に、それぞれ「似ているもの」同士（の写真）をどんと大きく載せています。次の2ページで、解説。 学校の先生も何気

思考の整理学 (ちくま文庫) 作者: 外山滋比古 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 1986/04/24 メディア: 文庫 購入: 91人 クリック: 844回 この商品を含むブログ (748件) を見る 30年近く前に出版されたとは思えない…… 有名すぎて今更ですけど。 私は勉強ができません。本っ当に、できません。 当然学校の成績はよろしくなかった。なまじきょうだいの出来が良かったために、先生たちが私を見て困惑していたほどです。 そんな私でも読めた、「とても頭の良い本」。(笑) とにかく面白い。 ……ところで、学校の生徒は、先生と教科書にひっぱられて勉強する。自主学習ということばこそあるけれども、独力で知識を得るのではない。いわばグライダーのようなものだ。自力では飛び上がることはできない。 グライダーと飛行機は遠くからみると、似ている。空を飛ぶのも同じで、グライダーが音もなく優雅に

シャーロック・ホームズ クリスマスの依頼人 作者: レジナルドヒル,E.D.ホック,ジョンレレンバーグ,Reginald Hill,Jon L. Lellenberg,E.D. Hoch,日暮雅通 出版社/メーカー: 原書房 発売日: 1998/11/01 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含むブログ (4件) を見る もうすぐクリスマスですね…… （気ィ早すぎやろ） ホームズ、好きです。 初めて読んだのは小学校3年のとき。 当時、私の小学校は「図書室で本を借りられる権利」が3年生からで、1・2年の時は図書室で読むだけしかできませんでした。 3年生に進級し解禁（？）され、はっちゃけてまず借りたのがホームズシリーズ。さながら二宮金次郎のように、夢中になって読みながら帰り道を歩いたものでした。思えば平和な時代であった。 時は経ち、現代バージョンとかいうイケイケのホームズとか、なぜ

ねこようかい (バンブーコミックス) 作者: ぱんだにあ 出版社/メーカー: 竹書房 発売日: 2018/02/22 メディア: コミック この商品を含むブログを見る 妖怪漫画です。 ……ねこの。 日本に昔からいる妖怪をねこバージョンにしましたよ、って漫画です。 だいたい4コマ、読みやすい。のっぺらぼう、あずきとぎ、人魚、からかさお化けやぬりかべ、いろいろ出てきます。最近は西洋の妖怪もちらほら登場しています。 なんかいいなあ、と思うのが、このねこようかい、現代にフツーに溶け込んでいるところ。人間にもフツーに見えるし、憑いているというかむしろ飼われています。 あと、「主役はあくまでねこようかい」というスタンスを崩さないところが好き。ペットになっている設定なので当然人間（飼い主）も作品には登場していますが、足元だけとか後姿だけとか、顔は描かれても目元を描かなかったりして、うまく脇役に徹されてい

うちの猫がまた変なことしてる。 (コミックエッセイ) 作者: 卵山玉子 出版社/メーカー: KADOKAWA 発売日: 2016/02/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (3件) を見る 飼い猫2匹の日常を描いたコミックエッセイです。 猫のコミックエッセイなんて今のご時世腐るほど巷にあるんですけど、これは面白いおススメ（いえ、私の贔屓も多分に含まれていることは否定しない）。 アメーバブログでずっと連載していたものが本になっています。現在もブログは続いているようです。 トンちゃんとシノさん。性格が真逆の猫たちが次々に出してくる真顔のギャグ（としか人間側からは見えない）と、飼い主側からの冷静な視点のギャップが面白い。そんなちょっとした日常を、毎回4コマ漫画にして載せています。 個人的には、漫画本編も面白いんですけど、4コマのタイトル欄に描かれる、ちょっとしたイラストがすごい好き。

武士はホントに自分で切腹したか: そうではなかった!実際の日本史 (KAWADE夢文庫) 作者: 歴史の謎を探る会 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 2016/05/18 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (1件) を見る 歴史系雑学本です。 歴史オタクではありませんが、こういうの結構好きです。 レビュー系サイトにはほとんど姿を現さない。あんまり人気ないのかな？ 表紙が渋すぎて手を伸ばす人が少ないのかしら。 ぱっと見イメージ、お堅い歴史本に感じますが、中身は相当面白い！ いままでの日本史の思い込みを覆してくれます。 時代劇の、戦場で駆けまわる姿。実際はあんなスマートな馬になど乗っていない！ とか 春画はひとりでこっそり見るものではない！ とか 江戸時代の長屋暮らしで「掛け布団」はあり得ない！ とか 江戸時代に「脱藩」という言葉などない！！ とか。 そうだったの？それなら大河

そういえば、書こう書こうと思っていて忘れてました。 私宛のクリックポストが誤配達された件。 oyasuminminzemi.hateblo.jp その後、最悪なかたちで決着が付きました。 私の予想では、おそらく隣の部屋に誤配達したのであろうと思われます。 で、「住人に事情を話して回収するので待っていてください」と言われ、待っていました。回収するのは誤配達した配達員本人です（当たり前だけど）。 でも、この配達員も毎日自分の仕事（郵便配達）があるわけで、だからこのアパートに配達に来たついでや終業後にしか回収訪問ができないわけで。 大変だろうからせっつかないでおこう、と仏心を出したのが間違いだった。 それから10日ほど、何の音沙汰もなく放置されました。 放置はないだろ放置は。 回収しようとしてるけど住人と会えないとかでいまだ叶わないのか、それとも完全に放っておかれてるのか。現状報告的なものもない

怪談えほん (3) いるの いないの (怪談えほん3) 作者: 京極夏彦,東雅夫,町田尚子 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2012/01/28 メディア: ハードカバー 購入: 3人 クリック: 67回 この商品を含むブログ (22件) を見る まだ望みは捨ててない怪談えほん。 （もはやどこに向かっているのか） 京極夏彦さんという大御所がいるのです。 土着信仰系？妖怪系？ならまず間違いないくらいのこの方。 よしこい！！ きた！！！ きた！！？？？ …………………… キタ―――――――――！！！！ 怪談えほん初にして（当社比）！！！ 怖いのきました！！！ 怖いのになにこの喜びよう！！！ だって今までがあんまりだったからさ……！！！ ずっと何かに見られてる気がする。 ずっと誰かがいる気がする。 っていう、なんか気味悪い感じが始終つきまとっている話なんですが、そのオチが、相手が妖怪か人

怪談えほん (6) かがみのなか 作者: 恩田陸,東雅夫,樋口佳絵 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2014/07/21 メディア: 大型本 この商品を含むブログ (8件) を見る 相変わらずの怪談えほん。 今度は恩田陸さん。ミステリ界で名前を知らない人はいないんじゃないの。 さあどうだ。 （執筆陣だけはホント豪華だなあ……） 暮らしの中のどこにでもある「かがみ」。 かがみを見ない日って、ない。 鏡以外にも、スプーンに映ったり窓に映ったり。 そうやって毎日、わたしたちは「かがみ」を見てる。 「かがみ」はときどき、「まちがえる」。 あなたと、かがみのあなたを、入れ替えようとする。―――― ＊＊＊ 油断してると入れ替えされちゃうぜ気を付けな、って。 そういうことですね。 …………いやうん………… これは先日ご紹介した「マイマイとナイナイ」と同じパターンで、挿絵勝ちした一冊かも。話の内容

怪談えほん (5) ちょうつがい きいきい 作者: 加門七海,東雅夫,軽部武宏 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2012/03/15 メディア: 大型本 クリック: 12回 この商品を含むブログ (5件) を見る 懲りずに怪談えほんです。 こちらはなんと加門七海さん。 ホラー界の第一線で活躍中の作家さんがこの企画に乗ったのか！ 期待できそうだ！どれどれ！！ ………… ………………？ …………………………？？？ ドアがきいきいと軋むので見てみたら、ちょうつがいのところにお化けが挟まって痛いと鳴いてた。 兄ちゃんの座ってる椅子がきいきい音を立ててたので見てみたらお化けが挟まって痛いと鳴いてた。 通りを走る自転車。公園のブランコ。トラック。 きいきい、きい。 痛いいたい、イタイ。 ＊＊＊ ………… ………… つまりちょうつがいおばけの 鳴き声ってことでよろしいか 加門さま……！！！ オチ

怪談えほん (2) マイマイとナイナイ 作者: 皆川博子,東雅夫,宇野亜喜良 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2011/10/07 メディア: 大型本 クリック: 9回 この商品を含むブログ (6件) を見る あの作家が書いた怖い話！？という期待 ↓ なんか肩透かしをくらう という流れが続きましたが。 今回はどうでしょう。 皆川博子さんです。 マイマイちゃんという女の子が出てきます。 ある日、弟を「見つけました」。ここからもうすでに「？」ですけども。 文の表現からして、親指の第一関節くらいの大きさと思われます。 弟はちっちゃいので、マイマイはクルミの殻をベッドとして与えてやりました。ちなみにマイマイのカーチャンには弟は見えないようです。 あるときマイマイは馬に蹴られて右眼が「壊れ」ました。この表現もまたよく分からない。 壊れた右眼の代わりに、弟が入っているクルミをはめました。 ある

怪談えほん (10) はこ (怪談えほん10) 作者: 小野不由美,東雅夫,nakaban 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2015/05/22 メディア: 大型本 この商品を含むブログ (3件) を見る 怪談えほんシリーズその2。 小野不由美さんの「はこ」。 十二国記シリーズで有名なので、ファンタジー作家と間違えやすい(私がそうだった)ですが、彼女の本業はバリバリのホラー作家です。どれもめっちゃ怖いです。なのでちょっと期待していました。 タイトルどおり、ハコ(＝いれもの)が出てきます。はじめは小さなマッチ箱くらいの。そこに入るのは、「小さな犠牲者」。 少しずつハコは大きくなって、最後に出てくるのは、家という「ハコ」。そこに入るのは、………… ＊＊＊ …………いやなんというか、またなんとも分かりにくい……私の頭が悪いだけ？ 3回4回と読み返してもやっぱりピンとこず。ネットで一般の方

怪談えほん (1) 悪い本 作者: 宮部みゆき,東雅夫,吉田尚令 出版社/メーカー: 岩崎書店 発売日: 2011/10/07 メディア: 大型本 購入: 5人 クリック: 39回 この商品を含むブログ (25件) を見る 宮部作品、好きです。現代ミステリがとても好き。長編でも集中して読めます。 少し前に、「怪談えほんシリーズ」というものが出ました。 子どもたちはなんだかんだ怖い話が好きです。こわーいこわーいと言いながらも目は生き生き、耳ダンボ。そんな時代が確かに私にもありました。 なんか怖い話してとすぐ言う子どもたちのためにひと肌脱ごうと立ち上がったのが天下の岩崎書店。（いや、動機は違うと思うけど） 昔から語り継がれてる系のお化け話・怪談話もいいけれど、「気鋭の作家たちが作った怖い話」もいいんじゃない？ というわけで日本のミステリ作家やホラー作家に依頼してできました「怪談えほんシリーズ」