(英エコノミスト誌 2014年3月1日号) 新たなスキャンダルがレジェップ・タイイップ・エルドアン首相の政府を飲み込み、不確実性がトルコを覆っている。 アンカラにあるトルコ与党・公正発展党(AKP)本部のロピーに飾られた枯れかけたゆりの花束は、同党に相応しい象徴だ。レジェップ・タイイップ・エルドアン首相は、密かに録音された会話が2月24日に動画共有サイト「ユーチューブ」にアップされてから、自身の政治生命のために戦っている。 エルドアン首相は一連の会話の中で、自宅に隠していた数百万ユーロの現金をどのように処分するかについて、下の息子ビラル・エルドアン氏と話し合っていたとされる。 この会話は12月17日に交わされたと言われている。12月17日というのは、今や近年の歴史の中で最大とのレッテルを張られている汚職調査の一環として、エルドアン内閣の数人の閣僚の息子と何人かの仕事仲間の自宅に警察の強制捜