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2012年2月21日のブックマーク (5件)

  • ギリシャは民主主義のためにデフォルトしろ

    (2012年2月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相が追加支援の条件として、ギリシャは4月の選挙を延期すべきだと提案した時、筆者には、このゲームがもうすぐ終わることが分かった。我々は、支援の成功と民主主義がもう両立しないところに来てしまったのだ。 ギリシャはユーロ圏の植民地? ショイブレ財務相は、「誤った」民主的選択を回避したいと考えている。また、選挙は予定通り実施するが、選挙結果にかかわらず大連立内閣を組んでもらうという類似の案もある。 つまり、ユーロ圏は、自分たちが選んだ政権をギリシャに押しつけたいと思っている。ギリシャはユーロ圏にとって初めての植民地になるわけだ。 ショイブレ財務相のジレンマは理解できる。彼は連邦議会に受託者責任を負っている一方で、自分自身がうまくいかないと思っているプログラムの承認を求められているのだ。 確かに選挙の前に

  • ギリシャ救済:崖っぷちの先にあるもの

    (英エコノミスト誌 2012年2月18日号) ギリシャに何が起きようとも、ユーロ圏の欠陥という問題は、まだ対処されていない。 コメディアンのビル・ヒックスは「崖っぷちの向こうには、張り出した岩棚があるに違いない」と冗談を言っていた。そうでもなければ、キース・リチャーズが生き延びていることをどう説明できるのか?  ロックスターに当てはまることは、ギリシャにも当てはまるようだ。ギリシャはもう何週間も前から、第2次支援が決まる一歩手前の状態が続いてきた。 既に期日は過ぎている。支援策の条件が承認されるはずだったユーロ圏財務相会合は2月15日に予定されていたが、前日になって延期された。ユーロ圏の財務相らは、歳出削減案の詳細に加え、4月8日に予定されている総選挙が終わってもギリシャの政治家が合意内容にそむくことはないとする誓約書を求めた。 第2次支援を巡る様々な思惑 ギリシャはこれまで一貫して、目標

  • 社説:拡大するECBの融資先

    (2012年2月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 銀行とは何か? この問いの答えにはどうやら、フォルクスワーゲン(VW)やPSAプジョー・シトロエンも含まれるようだ。これらの自動車メーカーは、欧州中央銀行(ECB)が実施する太っ腹な長期リファイナンスオペ(LTRO)からの借り入れを検討しているようなのだ。 「最後の貸し手」によるオペとしては、やり過ぎではないのか? いや、そんなことは全くない。このオペの根的な目的は、銀行を支えるだけではなく、景気を回復させることにある。それに手を貸してくれるのであれば、借り手が増えることは願ってもないことだ。 低利資金を景気回復につなげる方法 ECBからは既に、500を超える数の銀行が計4890億ユーロもの資金を年利1%で借りている。資金調達が容易になったことは景況感に好影響を及ぼしており、ユーロ圏全体で必要な調整を進める時間も稼いでくれた。 枠

  • vs元ライブドア取締役・熊谷史人氏(1)オリンパス事件と上場維持について思うこと

    欧米の研究機関にて、理論物理学の分野で博士号を取得。科学者として多数の学術論文を発表した。その後、外資系投資銀行に転身し、マーケットの定量分析、トレーディングなどに従事。 おもな著書に『なぜ投資のプロはサルに負けるのか?』『日人がグローバル資主義を生き抜くための経済学入門』(ダイヤモンド社)、『反原発の不都合な真実』(新潮社)がある。 主催するブログ「金融日記」は月間100万ページビュー 。 http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/ ツイッターのフォロワーは7万人を超える。 @kazu_fujisawa 藤沢数希の金融対談日記 人気ブログ「金融日記」を執筆する藤沢数希氏がホストとなり、ビジネス界の注目パーソンと対談を繰り広げる「藤沢数希の金融対談日記」。ブログ同様の歯に衣着せぬ口調で、あの事件、あの業界の真実を皆さんにお伝えします。 バックナンバー一

    vs元ライブドア取締役・熊谷史人氏(1)オリンパス事件と上場維持について思うこと
  • 福島はチェルノブイリにも広島にもならなかった – Global Energy Policy Research

    福島の原子炉事故の評価とは 3月11日の大津波により冷却機能を喪失し核燃料が一部溶解した福島第一原子力発電所事故は、格納容器の外部での水素爆発により、主として放射性の気体を放出し、福島県と近隣を汚染させた。 しかし、この核事象の災害レベルは、当初より、核反応が暴走したチェルノブイリ事故と比べて小さな規模であることが、次の三つの事実から明らかであった。 1)巨大地震S波が到達する前にP波検知で核分裂連鎖反応を全停止させていた、 2)運転員らに急性放射線障害による死亡者がいない、 3)軽水炉のため黒鉛火災による汚染拡大は無かった。チェルノブイリでは、原子炉全体が崩壊し、高熱で、周囲のコンクリ―ト、ウラン燃料、鋼鉄の融け混ざった塊となってしまった。これが原子炉の“メルトダウン”である。 一方、福島第一の原子炉は、その後の調査でも、こうした事態にはなっていないことが分かった。すなわち、潜水艦が立っ