(英エコノミスト誌 2014年8月30日号) 日本国債のトレーダーは、中央銀行が市場を窒息させていると言う。 15年にわたる日本のデフレ不況の終結を目指す試みの一環として、日銀は新規発行される日本国債全体の7割前後を購入している。これで日本のインフレ率を、来春までに2%という日銀の目標まで押し上げられるかどうかは、依然不透明だ。インフレ率は辛うじて目標の半分まで来たところだ。 しかし、非常に大規模なこの国債購入は間違いなく、日銀が予測しなかった形で世界第2位の国債市場を歪めている。 日銀は月間7兆円の日本国債を買い入れている。現時点で、日銀は政府の国債発行残高のほぼ2割を保有している。 国債の売買高は、価格のボラティリティー(変動)とともに、劇的に減少した。今年4月には、直近で入札された新発10年物国債の売買がゼロだった日もあった。 売買が細る市場、民間部門が価格に影響を与える余地なく そ