バラク・オバマ米大統領の安全保障に関する会見の原稿を準備する人たちは、どのテーマを最初に持ってくるべきなのかと頭を悩ましているに違いない。 ロシアによるウクライナへの攻撃にすべきなのか、それとも「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」の進軍にすべきなのか? その次には何を並べるべきか? 暴力がはびこるリビアの無政府状態か、アフガニスタンにおける危険な行き詰まりか、香港に姿を現しつつある政治危機か、それとも海南島の近くで中国と米国の軍用機同士が異常接近した問題だろうか? どうしてこんなに立て続けに危機が起こるのだろう、と大統領は思っているかもしれないし、そう思うのも無理はない。これに対し、大統領に批判的な勢力は即座にこう答えるだろう。オバマ政権は弱さと優柔不断さを露呈してしまった。だからこそ敵国が米国の限界を試しており、欧州や中東、アジアで米国主導の安全保障の秩序が脅かされている、というわ
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