6月27日土曜の夜。ギリシャのヤニス・バルファキス財務相抜きで行われた会議を終えて姿を現したユーロ圏諸国の財務相たちは、ギリシャは欧州連合(EU)の共通通貨導入圏にとどまっていると全員に念を押した。 「ギリシャがユーロ圏の一員であることは明らかだ」。ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相はこう言った。そして「さらに、ギリシャは欧州の一員でもある」と付け加えた。 欧州中央銀行(ECB)は6月28日、ギリシャの銀行を生きながらえさせている緊急融資を打ち切ることはせず、その上限を890億ユーロに定めた。この措置は、ギリシャの銀行がもう預金の引き出しに応じられないことを意味している。しかし重要なことに、ギリシャの銀行がつぶれないことも意味している。 銀行は休業すると発表された。しかし、もしギリシャ政府が現在の窮状を脱する方法を見つけることができれば、銀行はユーロ建ての預金の引き出しに応じられる状