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ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (3,635)

  • ギリシャとユーロ圏の不幸な結婚 グレグジットで終わりにするのがベストかもしれない | JBpress(日本ビジネスプレス)

    ギリシャ政府と他のユーロ加盟国との関係は、不幸な結婚にますます似てきている。相手の顔など見るのも嫌だと双方が思っているし、お互いを信頼する気持ちも崩れてしまっている。継ぎ当てのような関係修復の努力は続けられているものの、いずれもうまくいっていないようだ。 物の結婚の場合、こうしたジレンマの解決策として昔からよく知られているのは離婚である。 離婚で片を付ける時には、双方が金銭面で苦労をするのが普通だ。 それでも別れてしまうのは、悪い関係から逃れるためなら大きな代償を払ってもいいと思っているからにほかならない。 ギリシャと他のユーロ加盟国は、もうそういう状況に達してしまっている。両者の関係は破綻している。清算して新たなスタートを切る時が来ている。 ギリシャのユーロ圏離脱――Grexit(グレグジット)――がもたらす結果を恐れる向きは、両国の関係を結婚にたとえるのは誤解を招く恐れが強いと反発す

    ギリシャとユーロ圏の不幸な結婚 グレグジットで終わりにするのがベストかもしれない | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 英国総選挙:引き裂かれる連合王国 | JBpress(日本ビジネスプレス)

    この荒れた、焦点がばらばらの選挙は来、経済が争点になるべきだ――そして、もし保守党が経済問題に関する支持率が保証しているように見える勝利をつかんだ場合には、結局、経済が争点だったということになるかもしれない。 だが、未来の歴史家はむしろ、今回の選挙戦の過程でイルカの肝臓の中の有害水銀のようにほとんど気付かれないまま蓄積していった実存的な問題を思い起こすかもしれない。 誰が英国人になることを望んでいるのか。英国は何のために存在するのか、という問題である。 未来の歴史家は間違いなく、分離独立派のスコットランド民族党(SNP)のせいで、スコットランドの連合支持派が大敗したことに驚愕するだろう。世論調査が半分でも正しいと仮定すれば、その結果、300年続く、かつて大いに成功した英国の国家連合が極度に弱体化したように見えるようになる。 台風の目となるスコットランド民族党 あらゆる立場の政治家がこのテ

    英国総選挙:引き裂かれる連合王国 | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 南シナ海に波風を立てる中国 | JBpress(日本ビジネスプレス)

    中国は、南シナ海の広大な海域の領有権を強固なものにしようと、数カ月にわたって突貫工事で岩礁の埋め立てを進めてきたが、2014年11月に、それよりももっと微妙なアプローチを試みた。バージニア州アーリントンに1つのシンクタンクを開設したのだ。 このシンクタンクは、南シナ海北部の熱帯地域に浮かぶ(そして紛れもなく中国領土の)島、海南島にある中国南海研究院の前哨基地と言えるものだ。 中国は東南アジア諸国の異論をよそに、戦略的に重要な南シナ海の大部分を自国領だと主張している。 新しいシンクタンクの役割の1つは、根拠の曖昧なこの中国の主張の正しさを学術的に証明することにある。 このバージニア州の新シンクタンク、中国米国研究所(Institute for China-America Studies)が、4月16日にワシントンのホテルで会議を開いた。このシンクタンクに中国政府のコネクションがあるのは明らか

    南シナ海に波風を立てる中国 | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 米中の行く手に待ち受ける「冷たい平和」 台頭する中国、対立は避けられるかもしれないが・・・ | JBpress(日本ビジネスプレス)

    アジアは長期的なものの見方をする。筆者はかつて北京で、米国の国力の未来に関する議論に同席したことがある。中国現代国際関係研究院(CICIR)での設問は「2050年に米国はどこにいるか」というものだった。普段はエリート支配層の間で違いを示すことが少ない国で、この質問は驚くほど活発な議論を生み出した。 一方には、米国の国力を構成する要素――地理、人口動態、資源、経済的活力、技術的に優れた能力、軍事力など――は持続すると確信する人たちがいた。 他方には、米国は歴史上の大国と同じ道をたどり、政治的沈滞、文化的退廃、経済的衰退によって打ちのめされると言う人たちがいた。 採決を取る人は誰もいなかったが、第1のグループの方が議論で勝っていた。この議論は、世界金融危機や北京オリンピックの前に行われたものだ。 筆者の推測では、この議論が数年後に繰り返されていたら、悲観主義者(それとも彼らは楽観主義者だったの

    米中の行く手に待ち受ける「冷たい平和」 台頭する中国、対立は避けられるかもしれないが・・・ | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 連立政権が後に残す英国経済 目前に迫った総選挙、5年間の成績表は? | JBpress(日本ビジネスプレス)

    英国の連立政権は一体どんな状態の経済を後に残すのか。言うまでもなく、連立政権のメンバーは、自分たちは前政権から引き継いだ危機に見舞われた経済を救う仕事を立派にやったという考えに立って選挙を戦っている。現時点では、この訴えはそれほど奏功していないように見える。実際、通用すべきなのか。以下が成績表だ。 まず、全般的な経済動向を示す最も単純な尺度から始めよう。 英国経済の2014年第4四半期の1人当たり実質国内総生産(GDP)は、連立政権が発足した2010年第2四半期と比べて4.8%増加しており、2009年第3四半期の「グレートリセッション(大不況)」の底を6.2%上回っていた。 だが、2007年第1四半期の水準とほぼ変わらず、危機以前のピークを下回っていた。2014年第4四半期の1人当たり実質GDPは、1955~2007年のトレンドが継続していた場合に達していた水準をほぼ16%下回っていた。景

    連立政権が後に残す英国経済 目前に迫った総選挙、5年間の成績表は? | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 安倍首相の米議会演説に沈黙の中国、孤立する韓国 中国株式会社の研究(265)~安倍演説を評価する米国 | JBpress (ジェイビープレス)

    4月29日、安倍晋三首相が米議会で演説を行った。両院合同会議での英語のスピーチ、いずれも日の首相としては初めてだ。練りに練った内容であることは分かっていたが、一抹の不安もあった。 一部邦字紙は「米で評価二分」などと批判していたが、実際の米国での評価は予想以上に高かったようだ。 こうした「米国の評価」と対照的だったのが中国韓国の反応だ。中韓は対日政策で戦術転換を迫られるのか。今北京とソウルは一体何を考え、この日米蜜月にどう対応していくのか。 今回は、現時点での限られた情報の中から、中韓両国の今後の対日政策の行方について考えてみたい。 米国の評価 いつもの通り、関連報道をまとめてみよう。4月30日現在、欧米主要紙報道はまだ出揃っていないが、批判的論調は一部下院議員の発言を引用したものであり、どちらかと言えば好意的な論調の方が多いようだ。ここに代表的報道の一部を再録しよう。当然ながら、米政府

    安倍首相の米議会演説に沈黙の中国、孤立する韓国 中国株式会社の研究(265)~安倍演説を評価する米国 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 正直っぽいアベがオバマのピボットを激賞 米国のリバランスと日米同盟の微妙な関係 | JBpress(日本ビジネスプレス)

    外国首脳の演説に関して言えば、安倍晋三首相のそれは興奮を呼ぶほどではなかった。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は演説の1段落ごとに、安倍氏の演説全体よりも多くの拍手喝采を浴びた。だが、安倍氏の目標の方が成功する確率が高い。 安倍氏の演説――日の指導者が米議会上下両院合同会議で演説したのは、これが初めて――には、2つの明確な狙いがあった。 1つは米国のアジアへの軍事的リバランスを激賞すること。2つ目は環太平洋経済連携協定(TPP)締結の可能性を高めることだ。 安倍氏が語ったことから判断すると、軍事的な側面の方が大きな前進を遂げている。同氏はバラク・オバマ大統領の「アジアへのピボット」に対して、アジアの指導者としては最も力強い支持を表明した。 貿易障壁撤廃の約束を期待していた米議員は失望 安倍氏は「中国」や「封じ込め」といった言葉を使わなかったが、台頭する中国に対する日米のヘッジを強化

    正直っぽいアベがオバマのピボットを激賞 米国のリバランスと日米同盟の微妙な関係 | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • ネパール大地震、経済復興への懸念高まる 財政出動の余地は大、悲劇を糧に意識改革なるか | JBpress(日本ビジネスプレス)

    春はネパール人が結婚式を挙げ、カトマンズに外国人観光客が訪れる季節だ。4月には通常、「アンナプルナ」や「ヤク&イエティ」といったホテルがパーティー参加者と行楽客であふれかえる。 だが、5000人以上の死者を出した4月25日の地震のために、宴会・会議場は空っぽになり、観光客の代わりにテレビ局の取材班が詰めかけることになった。 救助隊員がカトマンズ渓谷の崩壊した建物のがれきの中から遺体を引っ張り出し、壊滅的な被害を受けたヒラマラヤの山裾の村に行こうと奮闘する一方で、ネパール国民は困窮した200億ドル規模の経済がどうやって行く手に待ち受ける復興の課題に対処するのか疑問に思っている。 カトマンズのダルバール広場の建物を含め、歴史的な建造物や観光名所が地震で崩壊したことは、国外で特に大きな関心を呼び、国連教育科学文化機関(ユネスコ)のイリナ・ボコバ事務局長は破壊を「大惨事」と呼んだ。 歴史的な建造物

    ネパール大地震、経済復興への懸念高まる 財政出動の余地は大、悲劇を糧に意識改革なるか | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • VW帝国の君主を退任に追い込んだ頂上対決 お家騒動の2週間、ピエヒ氏の辞任であっけない幕切れ | JBpress(日本ビジネスプレス)

    1990年代初めにフォルクスワーゲン(VW)を破綻の危機から救い、巨大帝国に仕立て上げたフェルディナント・ピエヒ氏が辞任に追い込まれ、1つの時代が終わりを告げた〔AFPBB News〕 ドイツ北部の都市ブラウンシュヴァイクは、堕ちた君主について多少のことを知っている。大聖堂の近くには、中世の君主「ハインリヒ獅子公」を称えるライオンの銅像が立っている。領土拡大を目論み、ミュンヘンを興したが、最後には孤立し、領土を奪われ、追放された人物だ。 4月25日、ブラウンシュヴァイク空港で、現代の獅子であり、企業帝国を建設した男が有力役員らとの対決の後、失脚した。 フェルディナント・ピエヒ氏(78歳)は、およそ60万人の従業員と2000億ユーロの売上高を誇る巨大自動車企業フォルクスワーゲン(VW)の会長として空港に到着した。 それから2時間後、VWグループにおける全役職を辞して帰途に着いた。同氏が199

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  • 米グーグル、欧州で魅力攻勢を展開へ 規制当局の監視強化で事業の進め方を見直し | JBpress(日本ビジネスプレス)

    グーグルは欧州で友人を増やす必要がある――。このメッセージがインターネット検索大手のグーグル社に強く鳴り響いたのは、今月、同社が独占禁止法に違反している疑いがあるとする異議告知書を欧州連合(EU)の欧州委員会がまとめ、スマートフォン向け基ソフト(OS)「アンドロイド」について再調査を始めた時のことだった。 しかし、フランスとイタリアの2国の市民権を持ち、グーグルの新しい「魅力攻勢」を指揮することになったカルロ・ダサロ・ビオンド氏によれば、同社は昨年の夏には、欧州での事業の進め方を変える必要があることに内々気づいていたという。 「弊社に問題があることは、我々もここ数年認識していた」と同氏は語った。 デジタル世界が欧州のあらゆる産業のビジネスモデルにますます圧力をもたらしている中、グーグルはそうした欧州企業に支援を提供すべきだったが、実際はやってこなかった、というのが同氏の見立てだ。 「欧

    米グーグル、欧州で魅力攻勢を展開へ 規制当局の監視強化で事業の進め方を見直し | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 日本と米国:同盟関係のアップデート | JBpress(日本ビジネスプレス)

    のデモは大抵、超礼儀正しい行為であり、南の島の沖縄県で行われるデモには、普通なら身体的な衝突をひどく嫌う高齢の住民たちがことのほか多く参加している。だが、今年初めから、沖縄島の手つかずの海辺、辺野古に建設される米国海兵隊のための新たな滑走路の工事を阻止しようとする抗議行動が激しさを増している。 地上では、警備員たちがかつてない激しさで抗議者を排除し、小競合いが起きている。 海上では、空気注入式の頑丈なゴムボートに乗った海上保安庁の乗組員が、滑走路の基礎工事のための掘削作業を阻止しようとする、カヌーに乗った抗議者たちを近づけないようにしている。 沖縄県の翁長雄志知事は昨年12月、辺野古移転に反対すると約束して大差で知事の座に就いた。翁長氏は最近、環境破壊を理由に建設作業の停止を指示した。東京では、安倍晋三氏率いる政府がすぐさま知事の指示を無効にした。 辺野古に関する沖縄県民の懸念は心か

    日本と米国:同盟関係のアップデート | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 難民危機:欧州のボートピープル | JBpress(日本ビジネスプレス)

    欧州連合(EU)は、自らが「善の力」であることを誇りたがる。だが、ここ10日の間に、地中海で1200人ものボート難民が溺死している。正確な人数は不明だが、ここにはシリアやエリトリア、ソマリアから戦禍や迫害を逃れて来た難民が含まれる。 彼らが命を落とした一因は、EUの難民保護政策が、倫理的にも政治的にも失敗していることにある。 この事態を受け、急遽、EU首脳会談の予定が組まれた。 誌(英エコノミスト)が印刷に回された時点で会談はまだ進行中だったが、EUの首脳は難民の遭難を巡る問題の対応に乗り出した。 検討されているのは、救助活動の拡充、密航業者の取り締まり、難民受け入れ負担の分散など10項目を盛り込んだ対策案だ。 だが、欧州の首脳がこの案を全面的に受け入れたとしても、対策としてはまだ不十分だろう。 難民の波を止められず、全員を受け入れることもできない欧州 当局によれば、地中海の南岸では、1

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  • 英国の新政権は何色になる? 総選挙後に予想される駆け引き、世論調査が示すシナリオとは | JBpress(日本ビジネスプレス)

    英国の政治は伝統的に2つの色で塗られてきた。労働党の赤と保守党の青である。だが、5月7日の総選挙は万華鏡だ。赤と青の2色に黄色、オレンジ、緑、紫が加わり、生涯に1度しかないほど予測不能な選挙となるのだ。 世論調査は何週間も変化がなく、保守、労働両党の支持率がそれぞれ34%前後で張り付いたままとなっている。 このため当のドラマは恐らく投票日当日の午後10時以降に始まり、保守党のデビッド・キャメロン首相とライバルのエド・ミリバンド労働党党首が政権掌握に向けて争い始めることになるだろう。 ブックメーカー各社は、下院(庶民院)で最大議席を獲得する大命はキャメロン氏としているが、単独過半数には届かないと見ている。各社は英国の次期首相に就任する可能性が最も高いのはミリバンド氏だと見ている。 ハングパーラメントで「数合わせ」になる可能性大 「私は過半数を目指して闘っている。過半数獲得は実行可能だ」。

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  • 真の脅威はギリシャではなくウクライナにあり ロシアとウクライナに対する政策の成否、EUの命運をも左右 | JBpress(日本ビジネスプレス)

    戦闘で荒廃したウクライナ東部。その経済的損失は極めて大きい(写真はウクライナ東部を流れるドネツ川で、破壊された橋に架けられたはしごを下りる女性)〔AFPBB News〕 しかし今日、欧州連合(EU)の将来にとって最も危険な脅威は、ユーロに関連することではない。 EUの戦略地政学的な利益や長期の経済的利益を最も脅かしているのは、ギリシャではなくウクライナの破綻だ。 グレグジット(ギリシャのユーロ離脱)についてはいろいろなことが考えられるかもしれないが、ウクライナという国家が破綻したり、その領土の併合をロシアがさらに進めたりすれば、それはグレグジットとは別のカテゴリーに属する話になる。 EUはいつまでたっても共通の利益を守ることができないというシグナルを世界に発信してしまうことになるだろう。 ウクライナ経済の惨状 グレグジットはギリシャに大変な苦難をもたらすだろうし、EUには巨額の金銭的損失と

    真の脅威はギリシャではなくウクライナにあり ロシアとウクライナに対する政策の成否、EUの命運をも左右 | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 失速する中国経済:ソフトランディングなるか | JBpress(日本ビジネスプレス)

    米国のテレビニュース番組「60ミニッツ」が2013年に鄭州という主要都市の新しい地区を訪れた時、この街を中国不動産バブルのシンボルにした。「我々は、ゴーストタウンと呼ばれる街を見つけました」。番組のアンカーを務めるレスリー・ストール氏はこう言った。「何マイルも何マイルも何マイルも何マイルも無人状態です」 あれから2年経った今、ストール氏は同じことを言えない。彼女が立っていた人気のない道路は、絶えず車が行き来している。 昼時になれば、労働者たちがのんびりした足取りでオフィスから出てくる。分譲地の窓には、洗濯物がぶら下がっている。 中国中部の人口900万人の都市、鄭州の東側にあるその新開発地区は、省と市の政府が事務所の多くをそこへ移転させた時に離陸した。その後、大学規模のキャンパスを持ついくつかの高校が生徒を受け入れ始め、この地域に家族を引き寄せた。 昨年秋には世界最大級の小児病院が開業し

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  • タイ軍政が目指す「父親が一番分かっている」政府 リークされた新憲法草案から浮かび上がる軍部のビジョン | JBpress(日本ビジネスプレス)

    タイの軍事指導者たちが現在検討している憲法草案では、新設される国民道徳議会は、行いの悪い人間と見なされた議員を職務から追放することができる。 議会入りを果たした人は、許可制の下で働くことになる。議員は「政治的な人気を築く」が、結局、「長期的に国民経済(の利益)や公共に害を及ぼす」可能性のある法律を可決することを禁じられる。 東南アジア第2の経済大国の未来に関する全315項目の青写真で提案された民選の国民代表の権限に対するこうした制限は、馬鹿げているように聞こえるかもしれない。 だが、ある評論家が「父親が一番分かっている」政府と名づけたものを確立しようとする軍事政権とその仲間の取り組みについて、愉快なところは何もない。こうした取り組みは、社会的、政治的、経済的な代償がどんなものであれ、将校とその官吏らが昨年5月のクーデターで掌握した国を作り変えようとする大きな努力の一環だ。 リークされた新憲

    タイ軍政が目指す「父親が一番分かっている」政府 リークされた新憲法草案から浮かび上がる軍部のビジョン | JBpress(日本ビジネスプレス)
  • 絶対に沈まない日米太平洋同盟 戦後70年続く緊密な関係、中国の台頭が与える影響は? | JBpress(日本ビジネスプレス)

    安倍首相は28日にワシントンで日米首脳会談に臨み、翌日、米議会の上下両院合同会議で演説を行う(写真は2014年4月のオバマ大統領来日時の共同記者会見)〔AFPBB News〕 米国政府と日政府は生真面目に、仲間の民主主義国、市場経済国として両国が「共有する価値観」について語ることを好む。 だが、面白い言葉遣いがないにもかかわらず、日米関係は戦後の国家間関係として最も緊密で最も永続する関係の1つだ。 両国はテロリズムから知的財産に至るまで、大半の問題について一致協力している。 第2次世界大戦の灰の中で築かれたその親密さは、イデオロギーの枠にとどまらない。両国は具体的な形で互いに大きく依存している。 注目される安倍首相の米議会演説 米国は日のことをアジアにおける自国の代理人と見なしている。債務を賄ううえでも日を頼りにしている。米国債を最も多く保有している国は、僅差とはいえ、中国ではなく日

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  • ギリシャ情勢の進展を妨げる神話 当事者が間違った信念に固執すれば、悪い結末を迎える | JBpress(日本ビジネスプレス)

    ギリシャの叙事詩が続いている。自分は神話にしがみついているのだということに当事者が気づかない限り、良い終わり方をすることはないだろう。以下に神話を6つ挙げる。いずれも、問題解決を妨げる知的、感情的な障害をもたらしているものだ。 ■ギリシャの離脱はユーロ圏のためになる 「この小うるさい司祭をわしから遠ざけてくれる者はおらぬか」。これはイングランド王のヘンリー2世がトマス・ベケット大司教について口にしたとされている問いだ。 ドイツのヴォルフガング・ショイブレ財務相はギリシャの交渉相手に対し、全く同じ思いを抱いているに違いない。 しかし、このイングランド王の願いはかなえられたものの、災いをもたらすこととなった。もしギリシャがユーロ圏を離脱すれば、同様な展開になる公算が大きい。 確かに、離脱がもたらす悲惨な影響にギリシャが苦しむことになれば、欧州各地のポピュリストによる政治運動はその分効果的でなく

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  • 英国よ永遠なれ――ただ、その代償には限度がある 総選挙間近、今度はイングランドが連合離脱を考え始める番か | JBpress(日本ビジネスプレス)

    実際は解決しなかった。それどころか、スコットランドの政治の変化はまた一から疑念を呼び起こしている。 しかし、いま問われるのは、スコットランドが連合を抜けるべきか否かというより、むしろイングランドが離脱すべきか否かということかもしれない。 最近では、5月の英国総選挙でスコットランド民族党(SNP)がスコットランドに割り当てられた59議席のうち56議席を獲得する可能性さえあるように見える。SNPに対する支持は極端に地域的に集中しているため、4%足らずの得票率で全議席の9%近くを勝ち取る可能性があるのだ。 想定される他党の得票配分を考えると、SNPが労働党のエド・ミリバンド氏をダウニング街(首相官邸)に送り込める可能性は十分ある。 SNPの躍進を懸念すべき理由 なぜそれを心配する必要があるのか。スコットランドの票は常に労働党にとって重要だった。今回違うのは、SNPが見返りに望むかもしれないものだ

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  • 欧州移民危機の冷たい現実 地中海で相次ぐ難民船転覆、EUの対応に期待できない理由 | JBpress(日本ビジネスプレス)

    先週末には、欧州に移住しようとした数百人の人々が地中海で溺れて亡くなったが、同様な心情の発露が見られることはなさそうだ。 しかし、この悲劇が大規模で、その数字の背後にある人々の事情も注目されていることから、欧州の政治家たちは、これまで無視したいと思っていたこの問題にいよいよ向き合わざるを得ないかもしれない。 欧州連合(EU)の外相たちは20日、ブリュッセルに集まって話し合い、緊急のEU首脳会議を開催せよというイタリアの要請に応じることを決めた。 人道的には許されない悲劇、いざ行動となると・・・ それでも、実際に行動を起こすのは難しいかもしれない。EU首脳には3つの選択肢があるが、いずれも魅力的ではなく、政治家はこれを自分の問題として受け止めるのに消極的になっているからだ。 このような悲劇にはとても耐えられない、何とか防がなければいけない――これが人として自然な反応だろう。従って第1の選択肢

    欧州移民危機の冷たい現実 地中海で相次ぐ難民船転覆、EUの対応に期待できない理由 | JBpress(日本ビジネスプレス)