今週のコラムニスト:クォン・ヨンソク [6月18日号掲載] サッカー日本代表5大会連続のW杯本大会出場、おめでとう! 近年の日本は「失われた20年」などと言われ、アベノミクスの登場までは暗い雰囲気の時代が続いていた。一方、日本のサッカーはほかの分野と違って、この20年で飛躍的な成功を収めている。98年までW杯に一度も出られなかった日本だが、今では常連国だ。女子サッカーに至っては世界一にまでなった。 この成功要因をきちんと分析し、ほかの分野、とりわけレベルが低いと揶揄される政治や外交の世界にも生かすべきだ。 日本サッカー成功の第1の要因は、W杯に出るという明確な目標を設定したことだ。そのため91年にプロサッカーリーグ(Jリーグ)を発足。開幕からは今年で20周年を迎えた。その草創期にはジーコやリネカー、ストイコビッチ、エムボマといった世界的スター選手や、ベンゲル監督のような名将が基礎を固めた。