●「持っている」津田大介氏 衆院選と都知事選は後半戦に入った。そんな中、津田大介さんの『ウェブで政治を動かす ! 』(朝日選書)を読んだ。え? 見出しでもう分かるよ、コバンザメ的商法で釣るな、って? ははは、バレたか(笑)いや、本に感心したのは本当ですよ。 津田さんの本を読むのは、『Twitter社会論』(洋泉社)以来だから3年ぶりだ。刊行のタイミングで解散総選挙。津田さんはやはり「持っている」。ネット選挙が「先進諸国と比べて10年以上遅れている」(本より)という状況を打開し、政治のウェブ活用で民意の可視化が政策決定に影響するという方向性を提示。第1章を一読した時点でジャーナリストとしての格段の進化を感じた。 ご本人は以前、政治に興味はなかったというが、文化庁に専門家として招かれるなど、著作権行政の政策決定過程を間近に見たのが転機だったようだ。一部政治家の談話がやや目立つ感はあるが、永田町