岐阜県警の警察官から運転免許の提示を求められた際に暴行を加えたとして、公務執行妨害罪に問われた岐阜市の無職の男性被告(72)の控訴審で、名古屋高裁(下山保男裁判長)は7日、「暴行を受けたという警察官の証言は信用できない」として、罰金30万円とした一審・岐阜地裁判決を破棄し、無罪を言い渡した。 男性は昨年8月27日午前10時ごろ、自宅近くの路上で、後部座席の孫をチャイルドシートに着席させずに運転していたところ、岐阜北署の巡査長らから運転免許証の提示を求められた際の言動などに腹を立て、巡査長の胸を手のひらで2回突くなどの暴行を加えたとして、起訴された。 判決は、巡査長が現行犯逮捕する際に男性を転倒させた場面について、「被告が体当たりをしてきた」とする巡査長の供述と、「両手首をつかまれ、できなかった」とする被告の証言を検討。一緒にいた同僚巡査の証言が被告と一致するのに対し、巡査長の証言は「男