民主党は6日、2011年度の予算編成と税制改正、税・社会保障改革に関する三つの提言をそれぞれ正式決定し、政府に提出した。 税制改正提言は焦点の法人税減税で、企業の税負担を実質的に減らすネット減税を主張した。子ども手当増額の財源では配偶者控除への所得制限を見送るよう求めた一方、予算提言は所得制限も含めて検討すべきだとし、相反する内容を盛り込む事態となった。 政府は民主党の提言を踏まえ、予算編成や税制改正で詰めの議論に入り、今月中旬に政府税制改正大綱、24日に政府予算案の決定を目指すが、今後の調整は難航も予想される。 税制改正提言は、法人税減税について「行き過ぎた課税ベース(対象)の拡大で経済成長を阻害することがないように留意する必要がある」と指摘した。地球温暖化対策税(環境税)を11年度から導入し、現在の石油石炭税の税率を引き上げて約2400億円の税収を確保することも盛り込んだ。