厚生労働省は19日、JRの無賃乗車を繰り返した上、通勤手当を不正に受給していたとして、八田雅弘・神奈川労働局長(51)を減給(10分の1)3カ月間の懲戒処分にしたと発表した。同日付で大臣官房付に異動させ、不正分はJRや国庫に全額返還させるとしている。 同省によると、八田局長は昨年9月以降、週末ごとに自宅近くの赤羽駅(東京都北区)と勤務先の桜木町駅(横浜市中区)の間でJRに乗車。両駅を乗車範囲に含む複数の回数券を使い分け、キセル乗車を繰り返した。不正は約60回、計約4万円分で、3月15日朝に駅員に見つかった。両駅間の運賃は片道690円。 平日は横浜市内の親族宅から通勤していたが、自宅からの通勤手当を受けていた。超過受給額は約25万円。 八田局長は1981年に旧労働省に入省したキャリア官僚。青森、兵庫の両労働局長を経て昨年7月から神奈川労働局長を務めていた。