個人的な意見だが、喫煙者だと専門医になれない、という一部学会のルールには賛成しない。喫煙習慣の有無は専門医の専門性とは無関係だし、そもそも一部の喫煙者はニコチン依存症という疾患を抱える「患者」である。特定の持病を根拠にある資格から排除するのは、医療倫理上も好ましくない。 しかし、「喫煙は健康に悪くない」と主張したり、患者にそう教える医療者は大いに問題だと思う。そういう人物はいかなる専門医にもなるべきではないし、医療者たる資格もない、とすら思う。基本的な医学知識を欠いているからだ。これは端的に職能の問題だ。 ある学会のシンポジウムに、新型コロナウイルスワクチンの効果を否定する医師が登壇することがわかり、ソーシャルメディアで話題になった。この人物は、臨床的利益がほぼ否定されている新型コロナへのイベルメクチンの投与も推奨している。 人には言論の自由があるから、反ワクチンの主張をするのは基本的人権