「日本は、感染症に焦点を当てた研究の量が他の主要国に比べて驚くほど少ない。特に新型コロナウイルス感染症では劇的に少ない」 各国の研究力などを分析しているロンドンの企業「デジタルサイエンス」は、ここ10年弱の日本の状況をそう指摘する。新型コロナが流行した3年間、各国の科学者らは競うように研究し、有効な対策やワクチン開発などにつながった。その中で日本の影が薄かったとは、どういうことなのか。 英デジタルサイエンス社が分析 デジタルサイエンス社は、研究者らの研究に役立つようにと世界中の理系、文系ほぼ全ての論文などを集積したデータベースを築いている。 2022年末にはこれを活用して、日本の感染症研究に関する分析結果を公表した。分析にあたり、新型コロナ禍とおおむね重なる19~21年の3年間、第三者の審査を受ける前や受けた後の論文などをまとめた研究者の国籍の数を調べた。 理系と文系全ての研究分野だと、日