第1回:「パシフィック・リム」が中国で当たった理由~中国人はどんな映画を観ているの?中国映画界には今年の夏、「パシフィック・リム」旋風が吹き荒れた。 中国メディアの集計によると、7月末の公開から1カ月弱で興行収入は6億元(約97億円)を突破。夏休みシーズンの公開作品で群を抜く稼ぎ頭となり、おひざ元の米国を上回る快進撃となった。中国を含む海外での成績が好調なため、続編製作への期待も高まっている。 中国の映画市場は12年、日本を抜いて米国に次ぐ世界2位に成長した。同年の市場規模は約170億元(約2800億円弱)。前年に比べ約3割拡大し、今年はさらに伸びるとみられる。中国では映画館で作品を観る人は都市部に集中している。今後地方や農村部の開拓が進めば、20年には市場規模が約500億元(約8100億円)、1作品当たりの興収が約30億元(約486億円)に急増するとの見方も出ている。まさに巨大な潜在市場