トム・クルーズ主演映画! ピッツバーグ郊外で放たれた6発の弾丸、撃ち殺された5人の男女……。容疑者として逮捕されたジェームズ・バーは、黙秘したまま「ジャック・リーチャーを呼べ」と書き残す。果たして、街に現れるジャック・リーチャー。だが、その時バーは護送車内で囚人に襲われ、昏睡状態に陥っていた。それを見て去ろうとするリーチャーだが……。 原作はまったく未読のまま観たのだが、ジャック・リーチャーというのは、相当すごい男であるらしい。元軍人だが凄腕、流れ者で決まった住所や連絡先も持たず、法に捉われない嗅覚で悪党を追い詰めて行く。腕が立ち、頭も切れて、ルックスも良くて、自由で、一匹狼で……。実に格好いい、理想的なヒーロー像ではないか。 登場時点ではその正体は皆目わからないものが、彼の行動を追うにつれて徐々に明らかになる、という構図。メインのストーリーである狙撃事件はあるのだが、観客には最初から実行