四国電力伊方原子力発電所2号機の設計概要図(許可申請書より)。格納容器の耐圧は2・45気圧で、福島第一原発よりもはるかに弱い。 深刻さを増す福島第一原発事故。放射能を撒き散らす原発の恐怖は、福島だけではない。もともと危ない原発の中でも、特にヤバイと言われるのが、四国電力の伊方原発だ。築30年を超す老朽化、巨大活断層の近くなのにユルユルの耐震設計、脆弱な圧力容器、猛毒のプルトニウムを使うプルサーマル、そして地震がなくても多発する事故。大規模な南海地震が起きたら、一撃でやられるリスクは高い。第二、第三の「福島」を避けるには運転停止して総点検するしかないが、県民の不安をよそに知事も四電も「安全」を繰り返す。背後に浮かぶのは「補助金」や「天下り」といったカネまみれの腐敗した構図だ。 Digest 「四電伊方」という特にヤバい原発 30年級が2基、老朽化の不安 後付けの「安全基準クリア」 迫るXデー