麻生太郎財務相は5日午前の閣議後会見で、森友学園の公文書改ざん問題を巡り、理財局長として改ざんを主導したとされる佐川宣寿(のぶひさ)・前国税庁長官について、「極めて有能な行政官だった」と述べた。その後佐川氏を国税庁長官に起用した人事について「いまでも間違いではなかったか」との問いに、「そう思っています」と答えた。 改ざん発覚後の3月に自殺した財務省近畿財務局の男性職員の父親が、当時の同省の対応を批判したことについては、「これまで我々としては適正に処分したと考えている」と強調した。 内閣改造で麻生氏が留任したことについて、野党などからは改ざん問題などの責任を追及する声が出ている。今回の佐川氏に関する発言で、改めて麻生氏の任命責任を問う声が出る可能性がある。