外交において日本人は「交渉下手」と自己卑下する傾向があるが、そんなことはない。日本の外交官で、日露戦争時にポーツマス条約をまとめた小村寿太郎外相の交渉術は天下に誇れるものだ。第2次世界大戦後でも1951年に吉田茂首相が署名したサンフランシスコ平和条約は東西冷戦を巧みに利用し、日本の国益を極大化したものと評価できる。安倍晋三首相の祖父である岸信介首相の巧みな交渉によって生まれた1960年の新日米安全保障条約もアメリカから日本の独自性を少しでも多く引き出した点で画期的だ。これら成功した交渉には共通した特徴がある。日本側がきちんと譲歩していることだ。 外交交渉には相手がある。外交交渉で物事をまとめるときは、ある部分で日本側が譲歩する必要がある。ポーツマス条約で日本は賠償金をあきらめた。サンフランシスコ平和条約で日本は南樺太と千島列島を放棄した。これらの領土は日本が国際約束に基づいて獲得したの
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