12月は来年度予算の政府案がでる。それまでどう盛り上げていくかは財政当局の演出次第だ。この時期になると、マスコミはほとんど財政当局からの垂れ流し情報のみを報道する。 何より時間に追われており、日々刻々と予算スケジュールが進み、それをフォローするので精一杯になる。しかも、予算は広範にわたるので事前に報道資料を財政当局からもらっていないと記事が書けない、だから、マスコミは、長谷川幸洋東京新聞論説副主幹のいう「財政当局の“ポチ”」になる。 というわけで、最近、マスコミ各紙で財政当局からの情報そのままで同じ内容の記事が出てくる。歳入不足4兆円という話だ。これは、「大変ですよ。今年は財政当局が頑張っています。しかし来年は増税しないとダメです」という財政当局からのメッセージに過ぎない。 かつては、12月の予算時期には好例であった、財務大臣の陣中見舞い、財務省主計局職員が一生懸命に電卓を叩く姿など