立命館大学教授 仲 真紀子学校も事件や事故と無縁ではない。子供同士のけんかやいじめ、校則違反に加えて、教員による体罰やわいせつ行為が疑われることもある。事故や過失が問題になる場合もあれば、子供が教員に家庭での虐待を打ち明けるケースもあるだろう。このようなとき、教員は子供からどのように話を聞けばよいか。特に、以下の4点は重要である。 第一に、誘導や暗示のない正確な情報の収集に努めなければならない。 第二に、中立、客観的で公正な聞き取りを行わなければならない。事件や事故では、相対する当事者が存在することが多い。一方の側に立って聴取すると、相手方は不満を募らせるかもしれない。 第三に、加害、被害によらず、被面接者の精神的負担に配慮しなければならない。聴取すべき内容は事件、事故などの「嫌な」体験である。嫌な内容を話すのは誰にとっても辛いものである。教師が入れ代わり立ち代わり、繰り返し聴取すれば、子
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