ある意味で、ウェブでニュースサイトに携わる者の「あるあるネタ」と、そこにある悲哀と現実、さらには強い憤りとあるべきニュース記事とは何かという志まで、実態と感情の鬩ぎ合いが素敵です。 つくづく膝打ちする良書なのですが、たぶん、この問題は続きます。つまり、無料のウェブニュースサイトがなぜやっていけるのか、そのカラクリが広告クライアントと代理店とメディアによる読者騙しの構造となっている以上、なかなか足抜けするのが難しいし、その先に新たな収益源を見つけることも困難ですから、やめるにやめられない状況に零細は陥っているんだろうと思うわけですね。 その意味では、本来ニュース配信の産業というのは規模の経済であり、装置産業だよなあというところでして、とりわけ日本のメディアは日本人相手に日本語でやっているわけですから、英語圏に比べてどうしても裾野が狭くなりがちだということでもあります。そうなると、多少騙してで