ゴール裏を埋め尽くす大分サポーター。福岡との「バトルオブ九州」を制して大いに盛り上がった【宇都宮徹壱】 動きが硬かったのは、ホームチームの方だった。 10月28日、大分銀行ドームで行われたJ2リーグ第40節、大分トリニータ対アビスパ福岡の「バトルオブ九州」は、後半の20分が過ぎても両者スコアレスの均衡が続いていた。全体的にゲームを支配していたのは、ホームの大分。4位(大分)と18位(福岡)という現時点での順位は、そのままピッチ上での力関係に表れていたものの、さりとて大分のプレーから相手を圧倒するような勢いは感じられない。スタメンの平均年齢が25.6歳という若いチームなのに、伸びやかさを封印した慎重さばかりが目につく。 よくよく考えてみれば、無理もない話なのかもしれない。J2は今節を含めて残り3試合。大分は、数字上は無条件昇格となる2位の可能性を残しているものの、もしも連敗を喫してしまえ