年末の渋滞に巻き込まれたタクシーの中で、運転手さんから聞いた話です。 運転手:「いやぁ、男って悲しい生き物ですよ。」 僕:「何ですか、急に?」 (以下、その順番) 「この前、夜、歌舞伎町でお水の女の子を乗せたんですよ。」 「ええ。」 「行き先聞いたら、町田って言うんですよ。」 「へぇ。」 「それで、店のお客さんらしい男が、見送りに来てて、『運転手さん、幾らくらい?』って訊くんですよ。で、そうですねぇ、なんつってたら、女の子が自分で、『いつも、2万円くらいだけど、……』って言って、私に目で合図するんですよ。」 「ほぉ。」 「そしたら、その男もカッコつけちゃって、『じゃあ、足りないといけないし、これで』って、2万5千円渡したんですよ。」 「このご時世に。」 「フツーのサラリーマンみたいな、まあ、40代ですかね、見た目的には。そんな人ですよ。」 「それで?」 「それで、こっちも、ラッキーと思うじ