東京都葛飾区の住宅街に鉛筆のイラストが描かれた町工場がある。北星鉛筆はいまだに鉛筆を1日10万本以上作り続ける鉛筆会社だ。だが、並の中小企業ではない。「大人の鉛筆」やおがくず粘土など、杉谷和俊社長は次々とヒット商品を生み出し、鉛筆を守り続ける。 「大人の鉛筆」鉛筆の芯を使ったシャープペン 鉛筆作りはずっと東京都の地場産業だ。振り返れば、昭和24年度の鉛筆製造企業は全国に110社あり、そのうちなんと7割以上、80社が東京に集中していた。 「いまではもう全国に40社程度しか鉛筆メーカーはありませんが、そのうち32社がいまも都内にあります。しかも荒川・葛飾区内に集中しています。かつて、材料となる木材の輸送に荒川の水運を利用したことと、東京が市場として大きかったからでしょう」 荒川と綾瀬川の川岸近くにある北星鉛筆の社長である杉谷和俊(68歳)は、創業者の祖父以来、鉛筆産業を守り続けてきた。いまも外
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