インドのデリーからイギリスのロンドンまで、乗合いバスで行く――。ある日そう思い立った26歳の〈私〉は、仕事をすべて投げ出して旅に出た。途中立ち寄った香港では、街の熱気に酔い痴れて、思わぬ長居をしてしまう。マカオでは「大小(タイスウ)」というサイコロ賭博に魅せられ、あわや……。一年以上に わたるユーラシア放浪が、いま始まった。いざ、遠路2万キロ彼方のロンドンへ! 「人生を変えた本」みたいなタイトルの記事を読む度に絶対出てくるだろうと思って開くが出てこなくて驚く。正直、これを読んだのがお金のない中学生の時でよかった。大学生の時に読んだら、バックパッカーになって大学中退してしまったかもしれないし、社会人の時に読んだら会社を辞めてしまっていたかもしれない(結局辞めたが笑)。 「旅」や「世界」というものに対する漠然とした憧れは、確実にこの本によって醸成されたと思う。全6巻で日本からロンドンに行くのだ