探査機カッシーニがとらえた土星のハリケーンの目(NASAが写真に着色)=NASA提供探査機カッシーニがとらえた土星のハリケーン。中央に目がある=NASA提供 【波多野陽】探査機カッシーニが、土星の北極にハリケーンのような大気の渦の姿をとらえた。米航空宇宙局(NASA)が4月29日、発表した。地球二つがすっぽり入る巨大な渦で、反時計回りに六角形に渦を巻いている。 渦は北極を中心として、目だけで約2千キロ、地球の平均的なハリケーンの約20倍。地球のハリケーンは動きまわるが、この渦は北極に張り付いている。カリフォルニア工科大のアンドリュー・インガソル博士は「なぜ土星にハリケーンが起きるのか、謎を解かねばならない」と話している。 カッシーニは2004年に土星へたどり着いていたが、北極は冬で暗かったため、これまで十分に観測できていなかった。春が訪れて北極がよく見えるようになった。 関連記事11