「東京都青少年健全育成条例」の改正施行から1年。喉元過ぎれば熱さを忘れたのか、単なる無知なのか? ここにきて、やりすぎな出版社がしっぺ返しを食らう事例が相次いでいる。 今年5月以降、双葉社の「ピザッツ系コミック」と総称される、ゾーニングマークなしエロ系単行本の発売延期が相次いだ。発売が延期されたのはZUKI樹『アネアナ』3巻、ポン貴花田『女子アナでもいーですか?』1巻、usi『夢見る派遣 苺ちゃん』、かわもりみさき『ひめか先生の言う通り!』、ながしま超助『人魚を喰らう島』の5冊だ。現在、これらの単行本は8月に、双葉社系列のアダルト系出版社であるエンジェル出版からマークなしで発売予定であることが判明している。 双葉社がこのような措置を取った背景には、昨年7月から施行された改正条例の第9条の3で示された各条項を恐れてのことだ。ここでは、次のような規定が記されている。 2 知事は、図書類発行業者