大阪市の学校法人「森友学園」が開設を目指した小学校の設置認可申請を巡り、学園が大阪府私立学校審議会(私学審)に提出した「7億5600万円」の工事請負契約書について、設計業者が国土交通省の聴取に「知らない」と説明しているにもかかわらず、契約書に設計業者の押印があることが、府関係者などへの取材で分かった。設計業者の印鑑が無断で使われた可能性もあるとみて、府は有印私文書偽造容疑での刑事告発が可能か慎重に検討している。 学園側は国交省に補助金申請のため「23億8464万円」とする契約書を、府建築振興課には施工業者が「15億5520万円」とする契約書を提出し、金額の異なる3種類の契約書が存在する。関係者によると、契約書にはいずれも発注者の森友学園、受注者の施工業者、監理者である設計業者の3者の印鑑が押印されていた。