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ブックマーク / movie.maeda-y.com (11)

  • 超映画批評「アメリカン・スナイパー」100点(100点満点中)

    アメリカン・スナイパー」100点(100点満点中) 監督:クリント・イーストウッド 出演:ブラッドリー・クーパー シエナ・ミラー 神からの警告 アメリカでこの映画のことを好戦的とか、ヒロイズムを強調しすぎだとか、アメリカ万歳イズムだなどといって批判する人たちがいると聞いて、私は仰天した。いったいどこをどう解釈すれば、そんな真逆の受け取り方をするのだろう。 頑健な肉体と精神、たぐいまれな能力に恵まれたクリス(ブラッドリー・クーパー)は、強者に生まれた責任感と愛郷心から海軍に志願する。やがて特殊部隊ネイビー・シールズ最強の狙撃手となった彼は、イラク戦争の最前線で目覚ましい活躍を見せる。だが、同時にテロリストにとって高額の賞金首となるのだった。 オバマ大統領夫人まで巻き込んだ大議論となっている「アメリカン・スナイパー」をめぐる騒動だが、それも納得のすさまじい完成度である。私に言わせればこの映画

  • 超映画批評「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」35点(100点満点中)

    映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」35点(100点満点中) 監督:高橋滋春 声の出演:戸松遥 関智一 消費物の最高峰 日映画界に君臨する東宝が、公開2日間で16億円という史上最高の結果をたたき出した「映画 妖怪ウォッチ 誕生の秘密だニャン!」。「アナ雪」のヒットが記憶に新しい2014年の最後に、これまたとんでもない大物が潜んでいた。 ケータ(声:戸松遥)が睡眠中、なぜか妖怪ウォッチが消えてしまう。それとともにジバニャン(声:小桜エツコ)やウィスパー(声:関智一)ほかともだち妖怪の記憶さえなくしてしまう。直後に現れた超巨大妖怪デカニャンに対峙するさなか、そのことに気づき愕然としたケータは、わずかな手がかりをもとにおばあちゃんの住むケマモト村に向かうのだった。 小学生に爆発的なブームを巻き起こしている妖怪ウォッチの、満を持した劇場版である。事前に誰もが、こいつはとんでもないヒッ

    peppers_white
    peppers_white 2015/01/29
    レベルファイブは消費物を作るのはうまいけど恒久的な物作るのは本当ダメだなと思う、まあブラック企業なんてそんなもんだが
  • 超映画批評『100,000年後の安全』65点(100点満点中)

    『100,000年後の安全』65点(100点満点中) 2011年4月2日(土)より、渋谷アップリンクにて緊急公開! 2009年/デンマーク、フィンランド、スウェーデン、イタリア/カラー/79分/配給:アップリンク 監督・脚:マイケル・マドセン 脚:イェスパー・バーグマン 撮影:ヘイキ・ファーム 編集:ダニエル・デンシック 出演:T・アイカス C・R・ブロケンハイム M・イェンセン ≪福島原発事故後の日人に見てほしい作品≫ 男なら、東北出身の女の子というと、とたんに色めき立つのが常識。秋田小町なんて言葉があるように、実際はどうあれ、色白で気立てがよくお嫁さん候補には最適との評価が一般的なところだろう。 だが、3.11を境にその「常識」は消えてしまうかもしれない。 日人は気づいているのだろうか。福島原発の事故を見て、なぜこの国から外国人が一目散に逃げ出したのか、その当の理由を。 「外

  • 超映画批評『グリーン・ゾーン』80点(100点満点中)

    『グリーン・ゾーン』80点(100点満点中) Green Zone 2010年/アメリカ/カラー/114分/配給:東宝東和 監督:ポール・グリーングラス 原案:ラジーフ・チャンドラセカラン 脚:ブライアン・ヘルゲランド 出演:マット・デイモン グレッグ・キニア ブレンダン・グリーソン エイミー・ライアン お笑いプロパガンダ 『グリーン・ゾーン』を見ると、この映画を作った製作者らスタッフが、現代アメリカ流というべき立場にいることがよくわかる。アメリカウォッチャーは、今後はこの人たちの作る映画から絶対に目を離すべきではないだろう。 フセイン失脚直後のイラク、バグダッド。米陸軍のミラー准尉(マット・デイモン)のチームは、大量破壊兵器を探す任務についている。ところが情報は常に誤りで、一向に見つかる気配はない。犠牲ばかりが増え続ける現状に納得できないミラーは、ようやくつかんだ重要情報を国防総省

  • 超映画批評『第9地区』65点(100点満点中)

    『第9地区』65点(100点満点中) District 9 2010年4月10日(土)、丸の内ピカデリー他 全国ロードショー! 2009年/アメリカ/カラー/111分/配給:ギャガ・コミュニケーションズ、ワーナー・ブラザース映画 製作:ピーター・ジャクソン 監督:ニール・ブロムカンプ 出演: シャールト・コプリー デヴィッド・ジェームズ ジェイソン・コープ 無法地帯、南アにエイリアンがやってきた CS局での番組収録の合間、世界を駆け巡る女性ジャーナリスト(独身)に私は次のような質問をしてみた。「ここだけは行くのを躊躇するヤバい国ってどこ?」 私はてっきりソマリアとかアフガンとか言うのだろうと予想していたが、彼女は「ヨハネスブルグ」と即答した。あの九龍城砦にガイドなし単身で突入した事もある、命知らずの特攻野郎のごとき彼女でさえ、南アフリカ共和国の悪名高い大都市を恐れていたのだ。 南アの治安の

  • 超映画批評『涼宮ハルヒの消失』80点(100点満点中)

    『涼宮ハルヒの消失』80点(100点満点中) 2010年2月6日からロードショー 2010年/日/カラー/163分/配給:角川映画 監督:石原立也 監督:武康弘 脚:志茂文彦 脚協力:谷川流 声の出演:平野綾 杉田智和 茅原実里 後藤邑子 小野大輔 桑谷夏子 人気が出るのもよくわかる入魂の一作 ライトノベルも深夜アニメも見ない私としては、涼宮ハルヒと遭遇する機会はまずないだろうと安心していた。だから角川の編集者に、いかに熱くその魅力を目の前で語られろうとも、これまでは軽くいなすことができた。 だが映画化されるとなれば話は別だ。もう避けて通るわけには行かない。 しかし、よりにもよってインターネット上でこのタイトルについて下手なことを書けば、間違いなく批評家生命を失うことになろう。そんな恐るべきプレッシャーの中で、しかし私は命がけでこの記事を書くことに決めた。 クリスマスが近いある日。

  • 超映画批評『アバター』60点(100点満点中)

    アバター』60点(100点満点中) AVATAR 2009年12月23日(水) TOHOシネマズ 日劇、他 全国超拡大ロードショー 2009年/アメリカ/カラー/162分/配給:20世紀フォックス映画 監督:ジェームズ・キャメロン 製作:ジョン・ランドー 音楽:ジェームズ・ホーナー 出演:シガーニー・ウィーバー サム・ワーシントン ゾーイ・サルダナ スティーヴン・ラング ミシェル・ロドリゲス 凄い映画だが、その凄さが伝わることはないだろう 「タイタニック」のジェームズ・キャメロン監督、構想15年の大作「アバター」を見て思うのは、こういう作品を普通の映画館でみてもダメだな、という事だ。 下半身不随の重傷を追った海兵隊員ジェイク(サム・ワーシントン)は、事故死した双子の兄の代わりに惑星パンドラに派遣される。そこで彼は、神経レベルでリンクする人造の肉体「アバター」を操り、パンドラの原住民と交流

  • 超映画批評『監獄島』70点(100点満点中)

    『監獄島』70点(100点満点中) The Condemned 2009年12月19日(土)、シアターN渋谷他全国順次ロードショー! 2007年/アメリカ/上映時間:113分/提供:ポニーキャニオン 配給:ブロードメディア・スタジオ 監督・脚:スコット・ワイパー 脚:ロブ・へデン 製作:ジョエル・サイモン 出演:スティーブ・オースチン ヴィニー・ジョーンズ リック・ホフマン 意外な社会派ものであることに注目してほしい アメリカ最大のプロレス団体WWEは、かなり前から映画制作にも進出している。そこでは自団体の選手を積極的に起用しているわけだが、みな第二のザ・ロックを目指せとがんばっている。 最高の肉体と、それなりの演技力を持つ大男たちを大勢擁するプロレス団体が作るのだから、当然アクション映画はお手の物。プロレスのバトルロイヤル(大勢をリングで乱戦させ、最後に勝ち残った選手が優勝)そのもの

  • 超映画批評『ロフト.』85点(100点満点中)

    『ロフト.』85点(100点満点中) 2009年11月20日(金)より、シネマ・アンジェリカにてロードショー!! 2008/ベルギー/カラー/SRD/スコープサイズ/117分 配給:フリーマン・オフィス(株) 監督・エリク・ヴァン・ローイ 早くも映画化? 共有のヤリ部屋で女の変死体が見つかり、通報前に男たちが協議する──某ヒルズ事件が早くも映画化された。 なんて事があるはずはないが、きっとこんな状況だったのだろうなあと思わせる作の設定はあまりにも生々しい。 だが、この映画の魅力はそうした時事性、類似性ではなく、ガチンコ格ミステリとしてのそれだ。後半に説明する。 デザイナーズマンションの最上階にある豪華なロフト部屋を、設計した建築家(フィリップ・ペータース)は彼と4人の親友で共有すべく提案する。やがて5人は以外の女たちとそれぞれ楽しんでいたが、ある日部屋のベッドに血まみれ女の死体が発見

  • 超映画批評『REC/レック2』85点(100点満点中)

    『REC/レック2』85点(100点満点中) 2009年10月24日(土)、シネマサンシャイン池袋、新宿シネマスクエアとうきゅう他全国"第2次感染"ロードショー 2009年/スペイン映画/原題:REC2/カラー/85分/ドルビーデジタル/R-15/配給:ブロードメディア・スタジオ 監督・脚:ジャウマ・バラゲロ/パコ・プラサ 撮影: パブロ・ロッソ 出演:ジョナサン・メイヨール オスカル・サンチェス・サフラ マニュエラ・ヴェラスコ 前作よりはるかに面白く、そして怖い 自分がみたままを映像にする、いわゆる主観撮影という技法が流行している。中でも『REC/レック』はスペインで記録的大ヒット、成功例といえるだろう。早々にハリウッドに買われたリメイク権は、誰も気づかぬままいつのまにかビデオスルー作品となっていたが、オリジナルの続編である『REC/レック2』は、無事日でも劇場公開が決定した。

  • 超映画批評『カイジ 人生逆転ゲーム』80点(100点満点中)

    『カイジ 人生逆転ゲーム』80点(100点満点中) 2009年10月10日公開 全国東宝系ロードショー 2009年/日/カラー/130分/配給:東宝 監督:佐藤東弥 脚:大森美香 出演:藤原竜也 天海祐希 香川照之 「揃いも揃ってクズでござい、ってツラしてやがる!」 福伸行の漫画は、手軽に人生の極意を学べることで、若い人に大人気だ。独特の台詞回しや擬音、個性的な絵柄など、語るに足る要素を多く備えることから、インターネット上でも共通のネタ基盤として確立されている。『カイジ 人生逆転ゲーム』は、その待ちに待った、そして誰もが「無理だろ」と思う実写映画化である。 最底辺の自堕落な生活を送りながらも、認めようとしない典型的なダメ人間カイジ(藤原竜也)。あるとき彼の元に、借金取りがやってくる。覚えのない借金だったが、気軽に保証人の判を押していたためだ。バイト生活のカイジに返せるカネがあるはずも

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