<日本でもトランプを支持するバイデン不正糾弾デモが起こったが、米国のキリスト教的な陰謀論が日本の保守派に影響するかと言えば、その可能性は低い。日本には以前から特有の陰謀論があり、それは現在、変化の兆しを見せている> (2月16日発売の本誌「ポピュリズム2.0」特集より) 昨年11月のアメリカ大統領選挙におけるトランプ敗北とバイデン勝利は、トランプ支持者による陰謀論的ポピュリズムの浸透がいかに深刻であるかを世界に示したと同時に、日本の保守派とそれに追従するネット右翼(以下保守派)に奇妙な「分裂現象」をもたらした。 折しも9月に第2次安倍晋三政権が総辞職し、「安倍路線の継承」をうたった菅内閣が発足する。 だが、菅内閣は靖国神社の例大祭に「真榊(まさかき)」を奉納しただけで、保守派が最も重視する憲法改正や靖国公式参拝、歴史修正的史観の発露などの保守的イデオロギーを大きくは継承しない「無色」の性質
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