9月7日、群雄割拠・北信越リーグの幕が閉じた。 頂に立ったのはAC長野パルセイロだ。あのジョホールバルでの戦いでイラン代表監督を務めていた名将・バドゥ監督に率いられたチームは、リーグ最多の55得点、そしてリーグ最小の11失点とダントツの強さを見せ、リーグを制覇。 最終節では信州のライバル松本山雅を1対0で破り、地域リーグ決勝大会へ大きな弾みをつけることとなった。 「薩川さんの存在が大きかった」と今季の好調の要因について、選手たちが声を揃えたように、チームを縁の下で支えていたのは横浜フリューゲルスや柏レイソルで活躍した薩川了洋コーチであった。 バドゥ体制3年目を迎えた長野だが、昨年までは結果が出なかった。 というのも、豊富な経験と卓越した戦術眼を持つバドゥだが、言葉の問題もあり、なかなか選手たちにうまく伝わらず、意思疎通がうまくいかなかったのだ。 そんな「ちょっとした溝を埋める存在」